白糠町推進の「空飛ぶタンタカ」始動!
北海道白糠町は、地域資源の高付加価値化を目指し、株式会社イミューと連携して新たな漁業プロジェクト「空飛ぶタンタカ」を始めました。この取り組みは、地域の魅力を引き出すための重要な一歩です。
タンタカの魅力とは?
白糠町で「タンタカ」と呼ばれるカレイは、まさに地域の象徴とも言える存在です。アイヌ語に由来するその名は、地元の豊かな漁場から水揚げされるカレイを示しています。この地域特有の「マツカワ(松皮)カレイ」や「柳カレイ」は、味わい深さと品質の良さから、多くの人に愛されています。
官民連携による「鮮度保持水槽施設」
イミューは、白糠町と連携し、2024年から「鮮度保持水槽施設」による実証実験を開始しました。これは、漁獲した魚を生きたまま水槽に入れ、低活性化することで魚の質を向上させる技術です。この技術により、魚のストレスを軽減し、旨みを引き出すことができます。
2024年には天然ブリを使用した実験が行われ、船上での魚の選別や生けす整備などのノウハウが着実に蓄積されました。その成果は、数日後の高品質な出荷に繋がっています。
「空飛ぶタンタカプロジェクト」の開始
2025年6月、イミューはカレイの活魚輸送の新たな実証実験「空飛ぶタンタカプロジェクト」をスタートしました。このプロジェクトは、白糠町で水揚げされたカレイを「鮮度保持水槽施設」を活用し、活きたまま東京・豊洲市場まで運ぶというものです。
特に注目すべきは、イミューが独自に構築した鮮魚物流網と連携し、陸路運送会社や航空会社と連携を図ることで、最短24時間以内に活魚輸送を実現している点です。このシステムにより、鮮度を保ったままより早く市場に届けることが可能となり、消費者にとっても新鮮な魚を楽しむ機会が増えます。
持続可能な漁業の模索
このプロジェクトの狙いは、高付加価値な水産物の流通を促進し、地域の収益モデルの新たな創出を目指すことです。タンタカに続き、今後は白糠町の他の未利用魚や海産物の活用にも取り組んでいく予定です。
イミューは、地域の資源を最大限に生かし、地域経済の発展を支えるためのモデルを展開していく意向です。これにより、地域の誇りを育むという取り組みは、ひとつの社会的意義を持つものとなるでしょう。
株式会社イミューの概要
イミューは、地域資源をブランド化し、新たな産業を創出するために様々な活動を行っています。2022年からふるさと納税の自治体向け支援サービスを展開し、2023年には北海道白糠町に進出し、子会社を設立。水産物の加工や地域PR活動に取り組んでいます。地域の課題に向き合いながら進化を続け、質の高い産物を世界に発信するため、さらなる努力を重ねる所存です。
地域の資源を最大限に活用したこのプロジェクトは、白糠町の未来を明るく照らす可能性を秘めています。今後の展開に大いに期待が寄せられます。