AI活用のインフラ点検
2026-09-03 11:18:34
インフラ点検革命:AI技術が橋の修繕を加速させる新サービスとは
近年、日本のインフラ点検は深刻な人手不足と、待ち受ける事務作業の増加によって大きな問題に直面しています。国土交通省のデータによると、市区町村が管理する橋の中には、早急に修繕が必要と判断されたものの、未だに手をつけられずに放置されているものが1万1699本も存在しています。この状況を改善するために、株式会社ベイシスコンサルティング(東京都文京区)の取り組みが注目されています。彼らは、北海道大学大学院情報科学研究院と共同で、点検写真から構造物の変状を特定し、自動で調書を作成するAI技術を開発しました。この新技術は、2026年9月8日に一橋講堂で開催される「土研新技術ショーケース」にて初めてのお披露目となります。
この技術の特色は、職員がスマートフォンで構造物の写真を撮影するだけで、AIがその写真を分析し、所見文を生成、さらには維持管理システムとも連携させる点にあります。これにより、専門の点検技術者を必要とせず、現場の状況を正確に記録できるようになります。これまでの手作業での点検には、撮影後、記録、分類といった時間がかかっていましたが、AIがその負担を軽減することが期待されます。
国土交通省が発表した「道路メンテナンス年報」では、2018年度末には日本には約13万橋あったものが、2025年度末には約24万橋に増加すると予想されています。修繕が必要な橋の数は増える一方で、手がつかないままの橋も増続いています。特に市区町村が管理する橋においては、修繕が必要とされる3万1587本のうち、着手は63%にとどまり、完了率は43%にすぎません。このため、AI技術の導入によって、点検業務の効率化と共に実際の修繕作業が前進することが求められています。
また、最近データが発表された道路陥没についても、年々増加しており、2025年度には市町村管理の道路で9844件が発生しました。このデータは、修繕未着手の問題の深刻さを示すものでもあります。インフラ点検を行っている全国の自治体の25%は技術職員が不在であるとされており、ますますAI技術の活用が必須となっています。
石川代表によると、「現場から持ち帰る書類作業が、インフラの維持管理業務のボトルネックになっている」としています。点検準備から所見書記入までの手間を軽減し、職員自身が現場で見た情報を適切に基に判断するための時間を取り戻すことが、今後の課題となります。
今後の展望として、株式会社ベイシスコンサルティングでは、企業や自治体との協業を通じた実証実験を行い、さらなる導入に向けた準備が整っています。AIによる技術革新に期待が寄せられる中、2026年度からのモニタリング販売や試行提供が開始されることになっています。
土研新技術ショーケース2026では、ベイシスコンサルティングが主力ソリューションの一環として、AI技術の実用性を実演し、橋の維持管理業務の新しい可能性を見せることが期待されています。今回の技術発表は、インフラ維持管理における大きな転換点となるかもしれません。点検業務の高度化と業務の効率化に資する新時代の幕開けが近づいています。
会社情報
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株式会社ベイシスコンサルティング
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