新興運用業者促進プログラム(日本版EMP)の全貌
近年、日本国内における資産運用業界は着実に変革を遂げつつあります。その中で、金融庁が導入した「新興運用業者促進プログラム(日本版EMP)」は特に注目されています。このプログラムは、資産運用立国を目指す日本の政策プランの一環として、官民が連携して新興運用業者への資金供給をスムーズにすることを目的としています。
1. プログラムの背景と目的
令和5年12月に策定されたこのプランの根底には、日本が資産運用業における競争力を強化し、国際的な金融市場においても存在感を高めるという明確な目的があります。特に、新興運用業者の育成と支援は、イノベーションの促進や新たな資産の多様化を図るための重要な施策と位置づけられています。
2. 現在の取り組み状況
このプログラムの具体的な取り組みとして、いくつかの重要な施策が実施されています。
- - EMPの取組事例の公表: 金融機関のグループによる新興運用業者に関連する取り組みの事例が公開されており、業界全体での共有が進んでいます。これにより、他の金融機関も新規参入を促すための参考とすることができます。
- - エントリーリストの公表: 投資信託協会と日本投資顧問業協会から、新興運用業者のエントリーリストが発表されました。これにより、投資家が新たな運用業者を選ぶ際の情報を得やすくなっています。
- - 規制緩和: 投資運用業への新規参入を促進するため、事業者へのミドル・バックオフィス業務の外部委託が可能になり、運用権限の全委託も認められるようになりました。この規制緩和により、質の高い新興運用業者の成長が期待されています。
- - 資産運用フォーラムの設立: 令和6年10月には資産運用フォーラムが設立され、新興運用業者の振興に関する議論が行われました。これにより、業界内での相互理解が深まり、新たな連携が生まれることが期待されています。
3. アセットオーナーとのネットワーキングイベント
新興運用業者が認知され、成長するために欠かせないのが、アセットオーナーとのネットワーキングイベントです。令和7年2月には「アセットオーナー・ベンチャーキャピタル ミートアップ」が開催され、ここでは金融庁や経済産業省、日本ベンチャーキャピタル協会が共催し、参加者間での意見交換が行われました。このようなイベントにより、業界のつながりが強化され、新たなビジネスチャンスが生まれることが期待されています。
4. 株式会社産業革新投資機構(JIC)の役割
日本の資産運用市場を活性化するために、株式会社産業革新投資機構(JIC)はプライベート・エクイティやベンチャーキャピタルへ投資を行い、新興ファンドの立ち上げを支援しています。これにより、資産運用の多様性が増し、より多くの資産が新興運用業者に流れることが期待されています。
5. まとめ
新興運用業者促進プログラム(日本版EMP)は、日本の資産運用業界にとって重要なカギを握っています。金融庁の多岐にわたる取り組みが功を奏し、新興運用業者が成長するための環境が整いつつあります。今後、このプログラムがどのように進化し、日本が世界に誇れる資産運用国となるか、その行方に注目です。