石川県小松市における自動運転バス導入の歴史的な一歩

石川県小松市の自動運転バス

石川県小松市で新たな交通の形が始まります。市内の一般道を走行する自動運転バス『Minibus』が、レベル4の認可を取得したことで、運転手不在での運行が可能になりました。これは、小松駅と小松空港をつなぐ重要な交通手段となることが期待されています。

プロジェクトの背景

このプロジェクトは、2022年8月3日に小松市、BOLDLY株式会社、株式会社ティアフォー、アイサンテクノロジー株式会社、損害保険ジャパン株式会社の5者によって協力関係が結ばれました。目的は、北陸新幹線小松駅の開業に伴い、地域のアクセス向上を図ることです。自動運転バスを通じた新しい公共交通のモデルを構築するための取り組みとして位置づけられています。

自動運転技術の詳細

小松市の自動運転バス『Minibus』は、ティアフォーの開発した自動運転ソフトウェア『Autoware』を搭載しており、これを利用して自動走行を実現しています。さらに、BOLDLYが提供する運行管理プラットフォーム『Dispatcher』を用いた遠隔監視も行っています。このシステムは、周囲の車両や歩行者を検知しながら、安全に運行できるよう設計されています。これにより、より安全で効率的な交通サービスを提供することが可能になるのです。

使用者のニーズに応える取り組み

これまでに、損保ジャパンによる自動運転リスクアセスメントを実施し、アイサンテクノロジーが高精度の3次元地図データを作成しました。これらの取り組みにより、利用者が安心して自動運転バスを利用できるよう、安全面が強化されました。

2024年3月9日からは、小松駅と小松空港間で自動運転バスの有料運行が開始される予定です。初年度には延べ1万8千人以上の利用を目指しています。これに伴い、地域の交通事業者に対してトレーニングも実施されるため、地域全体がこの新しい交通サービスの普及に向けて動き出しています。

自動運転バスの走行ルート

レベル4認可を受けた自動運転バスの走行ルートは、小松駅から小松空港間の一般道です。具体的には、小松駅から小松空港へのルート全体及びその一部区間が認可されました。これにより、利用者は快適かつ安心してビジネスや観光目的で移動することができます。

今後、この自動運転バスによる公共交通の拡充が、地域経済の活性化や観光客の増加に繋がることが期待されています。小松市にとって、このプロジェクトは未来への重要なステップとなるでしょう。