北九州市、60年ぶりの人口転入超過を実現!
北九州市は2024年中に転入者数が転出者数を上回る「人口転入超過」を達成しました。これは1964年以来60年ぶりのことであり、市にとって大きな転機を迎えています。
反転攻勢の狼煙
この人口転入超過は、北九州市の復活を象徴するものであり、今後の発展につながる大きな一歩といえます。市はこれをチャンスと捉え、「担い手」「賑わい」「投資」の拡大を図り、てこ入れを進める構えです。これまでの「転出超過」という厳しい状況を脱却し、新たな時代へと向かう北九州市の姿勢が注目されます。
歴史的背景~59年の転出超過
北九州市の人口動向を振り返ると、1963年の設立以降、1965年から59年間にわたり、転出者数が転入者数を上回るという厳しい現実が続いてきました。主に製造業の海外移転や人口流出の影響があったためですが、今やその流れは変わりつつあるのです。市では、これを打開するために市のポテンシャルの見える化に努め、官民連携で様々な施策を進めました。
トレンドの変化と住みやすさの向上
最近のアンケートでは、北九州市に住み続けたいと考える人の割合が84.1%と過去最高を記録し、地域に対するポジティブなイメージが形成されています。また、住民の間では、明るい話題が増えてきたという声も多く、イメージアップに繋がっています。これらの変化が、特に日本人の転出超過の改善に寄与していると考えられています。
若者と子育て世代への支援強化
さらに注目すべきは、20代や30代の「若者」世代の転出超過が改善傾向にあることです。同様に、14歳以下のお子さんを持つ「子育て世帯」も転入超過が見られるようになりました。
市は「Z世代課」を設立し、若者を対象としたイベントや施策を積極的に実施しています。特に、第二子以降の保育料無償化など子育て支援の強化に取り組んできたことが奏功し、特に近年は企業誘致の活動も活発化しています。2023年度には過去最大の企業誘致投資が行われ、多くのIT企業が進出してきているのです。
新興企業の台頭
北九州市はスタートアップ企業が増えており、新興企業の出現率が全国で1位に。これにより、若者や新世代の雇用創出が期待されるなど、地域の活力が高まっています。
市民や企業の協力によって成し遂げられたこの成果。市では、今後も粘り強く施策を実施していくことで、さらなる成長を図る計画です。「人口転入超過」を単なる数字のうえにとどまらせず、実効性のある取り組みへとつなげていく姿勢は、地域の未来に対する希望となることでしょう。
市では、取組の詳細を示した動画も制作しており、ぜひ広く視聴していただきたいという。今後の北九州市に期待が高まる中、地域が一体となって明るい未来を築いていく様子を応援したいものです。