大建工業、カナダ子会社化
2024-07-03 11:34:26

大建工業、カナダの木質ボード製造会社を子会社化し北米事業を強化、新素材事業化も視野に

大建工業、カナダの木質ボード製造会社を子会社化し北米事業を強化、新素材事業化も視野に



大建工業株式会社(大阪市北区)は、北米事業の強化と新素材の事業化を目指し、カナダの木質ボード製造会社「Panolam Industries Ltd.」の子会社化を発表しました。

同社は、米国ラミネート製品製造の大手Panolam Industries International Inc.の傘下企業であり、カナダ オンタリオ州ハンツビルで低圧メラミン化粧板の製造を行っています。大建工業は、7月2日にPanolam Industries Ltd.の株式の51%を取得し、子会社化しました。

今回の買収は、国内の新築住宅市場の縮小が見込まれる中、海外市場への進出を加速させる大建工業の戦略の一環です。北米は世界最大の木造住宅市場であり、木質素材の需要が大きく、安定性も高いことから、同社は従来よりMDF(中密度繊維板)の販売を展開してきました。

2019年には、カナダ ブリティッシュコロンビア州の単板工場であるCIPA Lumber Co. Ltd.(CIPA社)と、米国 ワシントン州のLVL(単板積層材)工場であるPacific Woodtech Corporation(PWT社)を子会社化し、北米市場への進出を本格化させています。

今回の買収により、大建工業は北米で低圧メラミン化粧板の製造・販売事業を開始します。同時に、開発中の「新規木質ボード」の製造拠点として活用する可能性も検討していくとのことです。

「新規木質ボード」は、合板代替として求められる優れた寸法安定性や剛性、平滑で均質な色調の表面性などを備えています。また、持続可能な木材の循環利用を可能とする地産地消を想定した環境配慮型の製品です。大建工業は、創業以来培ってきた技術力と開発力を活かし、昨年にはすでにプロトタイプの製造技術を確立しています。

今回の買収によって、大建工業は北米事業の更なる拡大と、新規木質ボードの事業化に向けて大きく前進しました。

子会社化の背景



  • - 国内新築住宅市場の縮小
  • - 海外市場への進出
  • - 北米は世界最大の木造住宅市場
  • - 木質素材の需要が大きく、安定性が高い
  • - 新規木質ボードの事業化

買収の目的



  • - 低圧メラミン化粧板の製造・販売事業開始
  • - 新規木質ボードの製造拠点としての活用
  • - 北米事業の更なる拡大
  • - 新規顧客獲得

今後の展開



  • - 2026年度中の新規木質ボードの生産開始を目指します。
  • - 低圧メラミン化粧板を含めた北米事業計画の策定を進めます。
  • - 各素材の事業性および最適な生産バランスを調整します。

DAIKEN North America Ltd.の概要



  • - 名称:DAIKEN North America Ltd.
  • - 本社所在地:カナダ オンタリオ州ハンツビル
  • - 代表者:吉浦 隆行
  • - 事業内容:低圧メラミン化粧板の製造、販売
  • - 従業員数:128名
  • - 生産能力:約700万m2/年
  • - 設立年月日:2024年7月2日
  • - 大株主及び持株比率:
- 大建工業株式会社(51%)
- ITOCHU Building Products Holdings Inc.(49%)


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