茨城県庁におけるkintoneの活用事例
茨城県庁(所在地:茨城県水戸市笠原町978-6)は、感染症に関する業務を一新するため、業務改善プラットフォーム「kintone」を導入しました。これにより、結核や鳥インフルエンザといった感染症への迅速な対応が可能となり、運用の標準化が進められています。本記事では、この取り組みの背景や期待される効果について詳しく解説します。
背景と新たな取り組み
茨城県庁では、保健医療部疾病対策課や農林水産部畜産課が中心となり、感染症発生時の業務フローを改善することを目指しています。これまで、結核患者管理では手動での資料作成や発送が必要であり、特にExcelの複雑な操作が求められていました。これにより、誤作業や確認電話が多発する問題が生じていました。
また、鳥インフルエンザ発生時の消毒ポイントの情報更新では、PDFの作成に時間がかかり、業者が最新情報を把握しづらい状況でした。そこで、ジョイゾーが採用したのが、kintoneを基にした効率的なシステムの導入です。これにより、業務がアナログからデジタルへと移行し、迅速な情報提供が実現しました。
ジョイゾーの役割
株式会社ジョイゾーは、kintoneの導入支援にあたり、自治体特化型業務パッケージ「ジチタイ39」の設計思想を基にシステム構築を行いました。元自治体職員であるチームメンバーが中心となり、行政業務に即した実装を進めることで、職員のニーズに沿ったシステムを短期間で提供することに成功しました。
導入システムの効果
主に導入されたのは以下の3つのシステムです。
1. 結核感染症患者管理
2. 鳥インフルエンザ消毒ポイント管理
3. 鳥インフルエンザ消毒済証明書発行
結核患者管理の向上
kintoneの直感的なインターフェースにより、入力ミスが大幅に削減され、帳票出力サービス「PrintCreator」を利用したことで、各種書類の作成や発送がスムーズになりました。これにより、業務効率が向上し、迅速な対応が可能となりました。
鳥インフルエンザ対応の革新
鳥インフルエンザの消毒ポイント管理では、kintone上での情報登録が即時にWeb公開される仕組みを採用しました。この変更により、運搬業者が必要な情報をリアルタイムで確認できるようになり、確認電話の件数も減少しました。さらに、消毒済証明書は電子化されたため、紙媒体による運用コストも大幅に削減されました。
未来への展望
茨城県庁のデジタル化推進は、業務のスピードと品質を向上させるだけでなく、職員の負担軽減にもつながります。アナログ業務からデジタル業務へのシフトは、今後も需要が高まると考えられています。特に、kintoneを活用した業務改善の効果を実感できる事例として、他の自治体への波及効果にも期待が寄せられています。
また、ジョイゾーは2025年に開催される「Cybozu Days」にも出展予定です。そこでは、「ノーコードAIランド」をテーマに、kintoneとAIを融合した業務改善の未来を紹介するコンテンツを用意しています。
今後も、kintoneを中心に様々な業務のデジタルトランスフォーメーションが進むことが期待されており、地方自治体における効率化の一助となるでしょう。