デジタルハリウッド大学院発・アニメ映画「Another World」がアヌシー映画祭へ出品

デジタルハリウッド大学院発・アニメ映画「Another World（世外）」の選出

デジタルハリウッド大学大学院が制作したアニメーション映画『Another World（世外）』が、2025年に開催されるアヌシー国際アニメーション映画祭に正式に出品されることが決定しました。これは日本初の株式会社が運営する専門職大学院としての大きな成果であり、同校の国際的な取り組みが評価されました。

映画の背景と制作

本作は、西條奈加氏による小説『千年鬼』を原作とし、同大学院の吉村毅教授が発案した「日本IPグローバルチャレンジ・プロジェクト」の一環として制作されました。アニメーション映画としては、日本の幻想文学を基にしながらも、香港の先進的なアニメーション技術を取り入れた国際共同制作の一例です。

プロデューサーにはポリー・ユン氏、監督にはトミー・カイ・チュン・ン氏が名を連ね、2025年春には完成予定です。この映画は、香港フィルマートの国際企画コンテストで大賞を受賞しており、その実力が認められています。

物語の概要

『Another World』の物語は、死後の魂が旅する幻想的な世界「世外」を舞台にしています。主人公のグドという精霊は、少女ユリを導く中で人間の感情の複雑さに触れることになります。彼は天女ミラからユリの怒りを抑え、怪物への変貌を防ぐ任務を託され、さまざまな試練に挑むことになります。この物語は、人間の記憶と魂の行方を描く深いテーマを持っています。

アヌシー国際アニメーション映画祭とは

アヌシー国際アニメーション映画祭は、1960年にフランスで創設された世界的に有名なアニメーションイベントです。毎年、多くの優れたアニメーション作品が選出され、上映されます。2025年の映画祭は6月に開催され、世界中からの注目が集まるイベントとなるでしょう。本作の出品によって、デジタルハリウッド大学院のさらなる発展と新たな国際展開が期待されます。

日本IPグローバルチャレンジ・プロジェクト

このプロジェクトは、2016年に始動し、日本の隠れた高ポテンシャルコンテンツを発掘し、海外市場での映像作品化を目指す取り組みです。多くの学生が海外の映画制作会社やプロデューサーと協力し、国際的なセールス活動を行う中で、アニメ映画『Another World』の企画も誕生しました。

デジタルハリウッド大学院は、アートとデザインを中心に、理論と実務を融合する人材育成に力を入れており、エンターテインメント業界での新たな文化創造にも貢献しています。このような取り組みを通じて、今後も多くのクリエイターを輩出することが期待されるでしょう。