2025年度新入社員の生成AI活用実態調査結果
学校法人産業能率大学総合研究所が実施した、2025年度新入社員を対象とした生成AIに関する調査「2025年度 新入社員の会社生活調査(生成AI活用意識編)」が、期待を上回る結果を示しました。本調査は、2025年に入社する新卒社員369人からの回答を元に、生成AIの活用状況や意識を分析したものです。
新入社員の約8割が生成AIを活用
調査によると、78.3%の新入社員が生成AIの活用経験を持っており、この数字は昨年度から大きく増加しました。具体的には、生成AIを利用した目的として最も多かったのが「検索や情報収集」で、59.3%がこの方法を選択しました。これは、前年に比べて28ポイントも増加しています。同様に「学習や研究」「文章作成」についても顕著な増加が見られ、特に文章作成に関しては前年から14.8ポイントの増加を記録しました。
この調査結果は、企業への入社時点で既にかなりの割合の新入社員が生成AIの導入を行っていることを示しており、今後の職場環境という重要な要素となりそうです。
就職活動における活用状況
就職活動中に生成AIを活用した新入社員は、全体の36.9%に上ります。エントリーシートや履歴書作成の支援に活用したとの回答が22.0%に達し、前年の8.9%から大幅に伸びました。また、面接準備や模擬面接、企業情報収集でも多くの新入社員が生成AIを利用しています。しかし依然として、63.1%は就職活動では特に活用しなかったと回答しており、取組には一定の課題が残されていることも確かです。
業務における活用意向
さらに驚くべきは、業務での生成AI活用意向についてです。今後の仕事で「業務のサポートとして活用したい」と回答した新入社員は42.0%おり、昨年度から11.4ポイントの増加を見せました。また、積極的に活用し効率化や新しい価値を生み出したいと考える層も20.9%に上り、全体では約9割(92.4%)が業務で何らかの形で生成AIを使用したいと希望しています。
調査概要と今後の展開
この調査は、2025年3月26日から4月10日までに実施され、オンラインでの回答として373人からの有効回答が得られました。調査により新入社員の間での生成AIの活用が急速に進展していることが明らかになりました。今後、企業ではこの生成AIの利活用が従業員の業務効率や生産性向上に寄与することが期待されています。
詳細な調査報告書は、産業能率大学の公式サイトで閲覧可能です。興味がある方はぜひご覧ください。