InfiniCloud、データセンター事業者向けVMware代替IaaS基盤のOEM提供を開始
InfiniCloud株式会社は、データセンター事業者向けに、VMwareを代替するIaaS基盤を提供するOEMパートナー制度を11月14日より開始しました。このサービスは、同社のプライベートクラウド「High Response Private Cloud (HRPC) 6Gf」の技術基盤を活用し、データセンター事業者が自社ブランドで、脱VMwareを実現するプライベートクラウドサービスを提供することを可能にします。
脱VMwareを実現するソリューション
近年、VMwareからの移行ニーズの高まりを受けて開発されたHRPC 6Gfは、オープンソースハイパバイザ(KVM/Xen)をベースに、InfiniCloud社が長年の経験に基づいて安定性を重視した独自のカスタマイズを施した、高い信頼性を誇るIaaS基盤です。同社は2007年からエンタープライズ向けクラウドサービスを提供しており、Solaris、VMware、オープンソースベース(Xen/KVM)など、複数のハイパバイザを利用した実績があります。HRPC 6Gfは、その6世代目にあたる最新バージョンです。
OEMパートナー制度の概要
本制度では、HRPC 6Gfに加え、ストレージサービスや一部のネットワークサービスを含む様々なサービスを、データセンター事業者向けにOEMパッケージとして提供します。パートナー企業は、自社ブランドでプライベートクラウドサービスを「ソブリン クラウド」として展開することが可能になります。
サービス提供形態は、OEMパートナーのデータセンターにHRPC基盤を構築することで、パートナー企業は自社のデータセンターを活かしながら、HRPC 6Gfと同等のプライベートクラウド(IaaS)基盤を展開できます。提供されるパッケージには、ネットワーク機器、サーバ本体、ハイパバイザ、オーケストレーションシステムが含まれます。必要に応じて、InfiniCloud社の新規リージョンへの配置も可能です。この場合、InfiniCloud社がOEMパートナーの設備を新規リージョンとして販売します。
HRPC 6Gfの特長
HRPC 6Gfは、高い安定性とデータ主権を重視した設計が特徴です。オープンソースハイパバイザを採用することで、コスト効率の良さも両立しています。VMwareからの移行をスムーズに行えるよう、高い互換性も確保されています。
InfiniCloud社の目指す未来
InfiniCloud社の代表取締役CEOである瀧康史氏は、「ITエンジニア不足が深刻な日本において、協力関係を築き、地方のエンジニアと共にITインフラを維持することで、ソブリン クラウドを実現し、日本のDXを支えていきたい」とコメントしています。本OEMパートナー制度を通じて、パートナー企業との協業を強化し、日本のIT業界の未来に貢献することを目指しています。
まとめ
InfiniCloud社のOEMパートナー制度は、データセンター事業者にとって、迅速かつ効率的にプライベートクラウドサービスを展開するための強力なツールとなります。VMwareからの脱却を検討している企業にとって、魅力的な選択肢となるでしょう。また、日本のIT業界全体の発展にも貢献する、画期的な取り組みと言えるでしょう。