旭建設が挑む！Starlink活用の遠隔ドローン測量の革命的成功

2025年12月4日、宮崎県の日向市に本社を置く旭建設株式会社が、画期的な遠隔ドローン測量の実証実験に成功しました。これは、携帯電話が通じない「不感地帯」における地すべり対策工事現場に、衛星ブロードバンド「Starlink」を使用したシステムを導入したものです。本社と約35km離れた西米良村から、ドローンをリアルタイムで操作し、三次元空撮測量を行った結果、移動距離を約100km離れたオフィスから行えたことが大きな成果となりました。

背景：移動と通信の課題に挑む

旭建設が活動する宮崎県の山間地域では、現場間の移動時間が生産性を大いに圧迫していました。特に、携帯電話の電波が届かない地域が多く、既存の技術では遠隔での管理は困難でした。そのため、同社は新たなアプローチを探し、ドローン技術と衛星通信のStarlinkを組み合わせることで、管理業務の効率化を目指すことにしたのです。

実証実験の詳しい内容

この実証実験では、以下の要素が関与しました。

- 実施日: 2025年12月4日
- 遠隔拠点: 旭建設本社 DXルーム（宮崎県日向市）
- 実施現場: 宮崎県西米良村の地すべり対策工事現場（携帯不感地帯）
- 使用機材: DJI Matrice 300 RTK（ドローン）、Starlink（衛星通信）

本社からの直線距離は約35km、車での移動時間は往復で約4時間という距離感を超え、ドローンのリアルタイム操作による円滑な飛行控制を確認することができました。このことにより、効率の良い作業手法が確立され、将来的な生産性向上への道筋が明確になりました。

安全対策の徹底

遠隔操縦においては、目視が不可能な状況におけるリスクを軽減するため、厳格な安全対策が実施されました。
1. 通信遮断時の即時対応策: 衛星通信が途切れた場合の対策として、現場には監視員が配置され、主導権を取り戻す体制が確立されました。
2. 空間認識の確保: 遠隔操縦者がドローン映像だけに頼らないよう、俯瞰カメラを使用して周囲の状況を把握しました。
3. エリア逸脱防止: 「ジオフェンス」による設定が行われており、安全エリアからの逸脱を物理的に防ぎました。