大分県の郷土料理試食会で味力を再発見する旅

大分の味わいを体験した「おおいた自慢の郷土料理試食会」

大分県は、2025年11月12日に「おおいた自慢の郷土料理試食会」を開催しました。場所は東京の公式アンテナショップ「坐来大分」。このイベントは、大分県の豊かな郷土料理の魅力を広めることを目的としています。

当日のイベントでは、まず大分県の概要や観光名所、グルメについてのプレゼンテーションが行われました。その後、大分県の料理長が手掛けた特別メニューが次々と登場。これらは、県民に長年愛されてきた郷土料理を基にしたもので、現代的なアレンジが施されています。

郷土料理の魅力を語る講演

大分県広報広聴課の田吹美紀課長は「大分県内で愛され続けてきた伝統の味を多くの人に感じてもらいたい」とあいさつ。その後、同じく広報広聴課の髙木美叶主事が「おんせん県おおいた」として、温泉に限らない大分の魅力—自然、文化、食、観光スポット—について紹介しました。髙木主事は「世代を越えて受け継がれた味わいで、大分県産品を多く使用しているため、どれも大分の味を楽しめる」と語り、参加者の期待を高めました。

特別メニューの数々

この試食会で提供された特別メニューは「きらすまめし」や「やせうま」といった、大分県各地の郷土料理を基にしたもの。料理長の櫻井氏は、各料理に加えた現代風のアレンジに関して「例えば、戸次のほうちょうは、伝統を守りつつ小麦文化を取り入れるためにパスタを使用しました」とコメント。この背景が、参加者たちの心をつかみました。

参加者からは、「大分の食材を存分に味わえた」との声や「味付けの中に大分らしさを感じた」といった感想が寄せられ、大分に対する再評価がなされました。

大分県の魅力

大分県は「日本一のおんせん県」として知られるとおり、全国屈指の温泉地を有しています。別府や由布院だけでも数多くの観光客が訪れ、医療やリラクゼーションを求める人々に愛されています。しかし、温泉だけでなく、絶景スポットやパワースポット、そして豊富なグルメも、大分を訪れる多くの理由となっています。市民が大切にしている郷土料理には、そこに住む人々の歴史と文化が詰まっています。

特に、「きらすまめし」は臼杵市の名物料理で、刺身や中落ちがおからと混ざりあい、栄養豊かな一品とされています。また、佐伯市の「佐伯ごまだし」は、白身魚を焼いてほぐし、ごまや醤油との相性が抜群です。さらに、豊後大野市の「酒まんじゅう」や日田市の「日田やきそば」のように、それぞれの地域に根ざした独自の美味しさがあります。

座来大分の詳細

大分県の魅力を東京で体験できる「坐来大分」は、2006年にオープンし、2021年に有楽町に移転しました。モダンでシックな内装の中、大分産の食材を使った多彩なメニューが提供されます。ここでは、食材、生産者、文化のすべてを楽しむことができる空間となっています。観光客だけでなく、地元の人々にとっても、日常を少し特別にする場所として定着しています。

大分県の郷土料理は、その土地の風土と文化を色濃く反映しており、観光客にとっても忘れがたい体験を提供してくれることでしょう。この試食会を通じて、再発見された大分の料理たち、次の機会にはぜひ自分の舌で味わってみてください。