DICTが推动する教育の新たな革新
2024年10月26日から28日にかけて開催された一般社団法人研究・イノベーション学会第39回年次学術大会において、Web 3.0およびDAOを用いた社会実験コミュニティ「DICT」のメンバーが、豊かな発表を行いました。特に寄与したのは、DICT創設者の山本晋也氏や、その指導のもとで成長した大学院生たちで、さまざまなプロジェクトの研究成果が数多く発表されました。
DICTが本拠地とする東京都渋谷区のDICT CUBE TOKYOでは、独自の社会実験プログラムを通して、新しい教育の形を探求しています。メンバーシップとして参加する高校生も多く、新世代の声を反映させたプロジェクトに取り組んでいます。
DICT発の社会実験プロジェクト「Café de DICT」
今回の学術大会で特に注目を集めたのは、黄瀬真理氏による発表です。彼女は『子供の内発的動機を高める実践的社会教育プログラムの開発』という演題で、DICTが取組む若者主体のプロジェクト「Café de DICT」について説明しました。このカフェプロジェクトは、小中学生が企画、立案、運営するもので、実証実験としての価値が評価されています。
さらに、このプロジェクトのリーダーである中学3年生の黄瀬柚葉氏も共著者として名を連ね、実施したイベントの様子はDICT公式YouTubeチャンネルにも公開されています。これにより、他地域の学生や教育者にもその成果が広まりつつあります。
社会共創教育における重要性
黄瀬氏は、労働市場改革を見据え、子供たちへの実践的な教育プログラムの必要性を強調しました。社会の変動に対応できるスキルセットの育成が教育の最前線で重要とされているなか、彼女たちの取り組みは、そのモデルの一つとして注目されています。
「詩音~Shion~」プロジェクト
また、法政大学経営大学院の宮坂修平氏は、DICTとの共創プロジェクト「詩音〜Shion〜」に関する研究も発表しました。このプロジェクトでは、国際的な音楽制作を通じて子供たちの社会的な成長を促進することを目的としています。日本、フランス、アメリカの学生が参加し、彼らの協働によって新たな音楽を創造するという挑戦は、OECD日本研究にも位置づけられ、国際共創教育の先進的なモデルとして期待されています。
その他の発表内容
そのほか、法政大学の羽生田悠氏は『看護師シェアリングエコノミーの実証〜分散型自律組織:人ではなくシステムを管理する〜』をテーマに分散型組織の重要性について議論し、河野翔一氏は『自律分散社会が求める新しいキャリア教育〜内発的動機付けに基づく人生の描き方〜』について、自身の見解を共有しました。
これらの研究内容は、共に未来の教育の可能性を展望するものであり、次世代のリーダーたちによる様々な取り組みがなされています。また、これらのプレゼンテーションは、社会における新しい価値創造につながる関心を集めています。
DICTとは
DICTは2022年に山本晋也氏によって創設された、社会起業家によるWeb 3.0/DAOの社会実験コミュニティです。都内を本拠として、全国各地に拠点を持ち、実践的な教育プログラムから、社会に向けた新たな取り組みを模索しています。これからの社会に求められるイノベーションを実現するため、その未来に向けた動きから目が離せません。