キンドリルとGoogle Cloudの提携でメインフレームの未来を切り開く取り組み
キンドリルとGoogle Cloudの提携でメインフレームの未来を切り開く取り組み
2025年3月27日、米国ニューヨーク及びサニーベール発—ITインフラストラクチャーサービスの大手であるキンドリル(Kyndryl)が、Google Cloudとのパートナーシップを拡大し、生成AIを利用してメインフレームアプリケーションやデータのモダナイゼーションを加速すると発表しました。この協業により、顧客は両社の技術を駆使して、メインフレームの運用を一新する機会を手に入れます。これは、ビジネスの俊敏性を高めるだけでなく、クラウドネイティブなイノベーションを促進する手段ともなります。
キンドリルは、長年にわたるメインフレームに関する専門知識や技術をもっており、これをGoogle Cloudの画期的な生成AI技術と組み合わせることで、顧客に新しいビジネスチャンスを提供します。Google Cloudのクラウドインフラストラクチャソリューション担当シニアディレクターであるニラヴ・メータ氏は、生成AIの導入により、メインフレームの変革がこれまでにない効率で進むと期待を寄せています。
新たなプログラムの提供
キンドリルは、Gen AI Accelerator Programを通じてモダナイゼーションプログラムを提供しており、顧客は条件を満たせば、初期投資なしでこのプログラムの利用が可能です。この取り組みにより、顧客はアプリケーションとデータの統合方法がより明確になり、迅速なROIを期待できます。アセスメントを通じて、顧客にはモダナイゼーションの全体像と戦略が提示され、専門家が段階的なアプローチでサポートします。
キンドリルのグローバルプラクティスリーダーであるペトラ・グーダ氏は、Google Cloudの機能とキンドリルのリソースを結び付けることで、顧客がメインフレームデータの持つポテンシャルを最大限に引き出す手伝いができると述べています。これにより、リスクを低減しつつ、メインフレームアプリケーションを最新のものに変革する機会が提供されるのです。
データの最大化と活用
キンドリルのデータ民主化機能とGoogle CloudのMainframe Connectorソリューションを利用することで、メインフレームデータはGoogle CloudのBigQueryプラットフォームに統合され、新たなデータ活用法が広がります。企業はこのインフラを活用し、ダイナミックなレポートやダッシュボードを構築し、データに基づく意思決定を促進します。また、AIモデルのトレーニングを行うことで、生成AIソリューションを開発し、業務効率を向上させることも可能です。
さらに、キンドリルのメインフレームモダナイゼーション機能は、Google Cloudのモダナイゼーション製品と結びつくことで、メインフレームのワークロードを効率的にクラウドへ移行する手段を提供します。これには、メインフレームアプリケーションの生成AIによるコード分析や文書化、アプリケーションのリライト、最適なテクノロジースタックの構築が含まれます。
経験に基づいたプロジェクトの実施
キンドリルとGoogle Cloudの協業はすでに様々な業界で進んでおり、実績も積んできました。たとえば、ある大手保険会社では、COBOLからJavaへの変換やメインフレームアプリケーションのGoogle Distributed Cloudへの移行を実現しました。これは顧客がデジタルトランスフォーメーションの目標を達成するのに大いに寄与しました。
キンドリルの調査によると、96%の企業がメインフレームワークロードの一部をクラウドに移行しており、86%がAI導入に意欲的です。このデジタルの進化を先取りするために、キンドリルとGoogle Cloudは、顧客のAI導入とデジタルトランスフォーメーションを支援する取り組みを推進しています。
両社のパートナーシップによって、メインフレームのモダナイゼーションが加速し、企業にとって新たな可能性が展開されることが期待されています。詳しい情報は、Kyndrylの公式ウェブサイトもご参照ください。
会社情報
- 会社名
-
キンドリルジャパン株式会社
- 住所
- 東京都港区六本木6丁目10−1 六本木ヒルズ森タワー 43階
- 電話番号
-
03-6737-0000