2024年版オープンソースソフトウェア資金提供レポートが発表
最新の調査レポート「2024オープンソースソフトウェア資金提供レポート」が、Linux Foundation Research (LF Research)、GitHub、そしてハーバード大学の共同によって日本語版として公開されました。このレポートは、オープンソースソフトウェア(OSS)への組織的な貢献度を測る重要な資料です。
オープンソースへの投資実態を明らかに
本レポートの主な目的は、企業や組織がOSSにどれだけの資金を投じているのか、その実態を解明することにあります。調査は、オープンソースプロジェクトを支援しているOSPO(オープンソースプログラムオフィス)やエンジニアリング部門、さらにはCレベルの幹部を対象に行われました。これにより、多様な視点からOSSへの投資がどのように行われているかを掘り下げることができます。
オープンソースでの年間投資額は77億ドル
調査の結果、組織は毎年77億ドルもの資金をオープンソースソフトウェアに投資していることが明らかになりました。この額の大部分は、直接的な労働に由来するものであるとされていますが、従業員の労働時間やOSSに配分される予算について具体的な数字を示すのが難しいとの声も多かったのが特徴です。これは、今後の課題として認識されるべき点と言えるでしょう。
貢献度を可視化する方法の提案
レポートは、組織がオープンソースに対する貢献度を正確に把握するための方法論についても提案しています。これにより、企業は自社のOSSに対する真の影響を理解し、より良い投資戦略を立てることができるでしょう。
引用元と著者情報
著者には、ハーバード大学のSam Boysel氏とFrank Nagle氏がおり、彼らが提唱する「Open Source Funding Toolkit」は、今回のレポートの実施にあたり重要な参考資料です。
調査結果を詳しく知るだけでなく、オープンソースソフトウェアの未来を考える重要な材料ともなる本レポート。興味のある方は、ぜひ以下のリンクよりダウンロードしてみてください。
翻訳と編集
翻訳は吉田行男氏、編集は谷口暢夫氏が手がけています。
本レポートは、OSSの将来に向けた貴重なインサイトを提供しており、デジタル時代に必要な協力を促進するためにも重要な資料となるでしょう。