KDDI支援のもと、GREEN FORESTERSが推進する自然資本重視の森づくり
日本の森林は、木材価格の低迷や人材不足により、植林が十分に進められていません。特に、スギやヒノキといった人工林の多くは、伐採後の再植林率が低く、森林本来の多様な機能が十分に発揮されていないのが現状です。
この課題解決に挑むのが、植林・育林専門ベンチャーのGREEN FORESTERSです。同社は、働き方改革やテクノロジーを活用し、人材不足問題の解消と、自然資本・生物多様性に配慮した森づくりを目指しています。
今回、KDDIの支援を受け、新潟県村上市で約0.9haの植林が完了しました。このプロジェクトは、単なる植林にとどまらず、多角的な視点から環境保全に取り組む取り組みです。
新潟県村上市での植林:自然と経済の両立を目指す
GREEN FORESTERSとKDDIは、新潟県村上市荒沢の山林において、CO2吸収源の創出、水源涵養機能の維持向上、生物多様性の保全という3つの目標を掲げ、植林を行いました。
植栽されたのは、CO2吸収量の多いスギと、地域の天然植生である落葉広葉樹のオニグルミです。オニグルミは、その実が乾燥に強く長期保存が可能であることから、ニホンリスやアカネズミなどの固有種にとって重要な食料源となります。この混植により、木材生産と生物多様性保全を両立させることを目指しています。
KDDIは、このプロジェクトにKDDI Green Digital Solutionの売上の一部を拠出することで、自社の環境保全計画「KDDI GREEN PLAN」に貢献しています。これは、単なる資金提供にとどまらず、企業の社会貢献活動として、環境問題への積極的な取り組みを象徴するものです。
GREEN FORESTERSの取り組み:未来への投資
GREEN FORESTERSは、企業と連携した森づくりを積極的に推進しています。今回のKDDIとの協業は、その一例であり、今後さらなる企業との連携強化が期待されます。12月には、この取り組みについての説明会が開催される予定です。
同社は、植林事業を通じて、環境保全だけでなく、地域経済の活性化にも貢献することを目指しています。スギの植栽は、将来的には木材利用につながり、地元の木材産業の持続可能性を高めます。また、雇用創出にも繋がり、地域社会への貢献度も高いと言えるでしょう。
まとめ:持続可能な社会への貢献
GREEN FORESTERSとKDDIによる今回の植林プロジェクトは、自然資本と生物多様性を重視した持続可能な森づくりへの新たな一歩です。企業とベンチャー企業の連携による革新的な取り組みは、日本の森林問題の解決に大きく貢献する可能性を秘めています。今後の展開にも注目が集まります。