革新的な冷却技術
2024-11-20 14:24:54

持続可能なデータセンター実現に向けた冷却技術の革新

二相式ダイレクトチップ冷却によるデータセンターの革新



近年、生成AIなどの普及によってGPUなどの高性能プロセッサーの需要が高まっています。その反面、高発熱と大きな消費電力が課題となり、既存のデータセンターにおいては冷却設備の強化が必要になっています。そこで、三菱重工業、NTTコミュニケーションズ、NECネッツエスアイの三社が共同で、二相式ダイレクトチップ冷却技術を採用した高性能サーバーの導入を実証することとなりました。

二相式ダイレクトチップ冷却の導入



この実証検証では、東京都内のNTT Comが運営する空冷式データセンターにおいて、三菱重工が開発した二相式ダイレクトチップ冷却を利用し、高性能サーバーの冷却を行います。この技術は、サーバー内部のプロセッサーに取り付けられたコールドプレートに絶縁性冷媒を循環させることで冷却を実現するもので、水を使用しないため、冷媒が漏れた際も故障するリスクが低くなっています。また、プロセッサーの熱を効率的に排出可能で、自律制御による冷媒循環により電力効率も向上させます。

プロジェクトの目的と背景



この実証プロジェクトの主な目的は、サーバーの電力消費を抑えつつ、既存データセンターの設備を活用してCO2の排出を削減することです。高性能プロセッサーの使用が増える現代において、新しい冷却ソリューションを導入することで、高発熱サーバーへの対応が求められています。新設データセンターには最新の技術を導入できるものの、既存施設では改造が負担になるため、より効率的なソリューションが必要です。

各社の役割



このプロジェクトにおける各社の役割は以下の通りです:

  • - 三菱重工業株式会社:プロジェクトの統括と二相式ダイレクトチップ冷却技術の提供
  • - NTTコミュニケーションズ株式会社:データセンターサービスの提供
  • - NECネッツエスアイ株式会社:サーバー調達およびIT負荷・保守性の検証

未来への展望



三菱重工グループは、将来のAIデータセンター市場の拡大に備え、高効率な電源・冷却システム、監視システムを提供することで地球環境保全に貢献していく方針です。また、NTT Comは、新たな通信ネットワークや液冷方式のサーバー機器に対応したサービスの提供を進めています。NECネッツエスアイも、システムインテグレーションの強みを活かしながら、次世代データセンター向けのソリューションを展開し、カーボンニュートラル実現に貢献することを目指しています。

このように、三社が協力しあい、革新的な冷却技術をデータセンターに実装することで、持続可能な未来に向けた一歩を踏み出しています。


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会社情報

会社名
NECネッツエスアイ株式会社
住所
東京都港区芝浦三丁目9番14号NECネッツエスアイ本社ビル
電話番号
03-4212-1000

トピックス(IT)

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