エア・カナダのSAF調達
2024-11-15 15:35:15

エア・カナダ、持続可能な航空燃料SAFを大量調達!カナダ国内生産の重要性を訴える

エア・カナダ、持続可能な航空燃料SAFを大量調達



エア・カナダが、持続可能な航空燃料(SAF)の大規模調達を発表し、大きな注目を集めています。同社は、SAF生産大手のネステ社から、約7800万リットルのSAFを購入する契約を締結しました。これは、同社の2025年の航空燃料使用予定量の1%に相当する量で、同社の環境保全への取り組みを象徴する出来事と言えます。

このSAFは、バンクーバーとモントリオール間の路線を約1200往復運航できる量に相当します。Boeing 787-9型機に搭載される燃料として、従来の航空燃料と50%ずつ混合して使用される予定です。

カナダ国内生産の重要性と政府への働きかけ



エア・カナダCEOのマイケル・ルソー氏は、今回のSAF調達について、「温室効果ガス排出量の削減に向けた積極的な取り組みの一環」と説明。SAFは、同社の環境目標達成に重要な役割を果たすと強調しています。

しかし、ルソー氏は同時に、カナダの航空業界は当面SAFの輸入に頼らざるを得ない現状を指摘。2050年までの温室効果ガス排出量ネットゼロという長期目標達成のためには、カナダ国内でのSAF生産の拡大が不可欠だと訴えています。

そのため、エア・カナダは、カナダ政府に対し、国内での競争力のあるSAF産業の発展と生産拡大に向けた積極的な支援を要請しています。

ネステ社のエグゼクティブ・バイスプレジデント、カール・ナイバーグ氏も、今回の契約を「カナダの航空業界における温室効果ガス排出量削減への貢献」と評価。カナダ政府の政策がSAF利用促進に重要な役割を果たしたと述べており、両社の連携がカナダの環境政策に貢献する姿勢を示しています。

SAF供給拡大に向けた課題と展望



現状、世界的なSAF供給量は非常に限られており、コストも高いため、世界全体の需要を満たせていません。国際航空運送協会(IATA)によると、2024年のSAF生産量が3倍に増加しても、航空業界全体の燃料需要のわずか0.53%しか賄えないとのことです。

エア・カナダは、他のカナダ企業と共に、カナダ政府にSAF供給拡大のための支援を要請しています。需要と供給のバランスを考慮した規制アプローチが、消費者への影響を抑えつつ、航空業界の脱炭素化を進める上で重要となるでしょう。

カナダSAF協議会(C-SAF)は、カナダが豊富な再生可能資源などを活用することで、SAF生産におけるリーダーシップを発揮できると指摘。環境目標達成だけでなく、経済成長や雇用創出にもつながる持続可能な供給網の構築の可能性を示唆しています。

エア・カナダの環境への取り組み



エア・カナダは、2050年までにすべての事業からの温室効果ガス排出量をネットゼロにするという長期目標を掲げています。また、2030年までの排出量削減の中期目標も設定し、具体的な取り組みを進めています。

さらに、法人顧客向けの「Leave Less」プログラムでは、SAF関連の排出量削減やカーボンオフセットの購入オプションを提供するなど、顧客にも環境保全への協力を促しています。

ネステSAFの特徴



ネステ社のSAFは、使用済み食用油や動物性脂肪などを原料としており、従来の航空燃料と比べて最大80%の温室効果ガス排出量削減効果が期待できます。現在、従来のジェット燃料との最大50%混合で使用可能です。

エア・カナダの概要



エア・カナダはカナダ最大の航空会社であり、スターアライアンスに加盟しています。北米を中心に、世界180以上の空港へ就航しています。環境問題にも積極的に取り組み、2050年までの温室効果ガス排出量実質ゼロを目指しています。



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