ダイセー倉庫運輸、愛知県小牧市に新物流センターが誕生

ダイセー倉庫運輸、愛知県小牧市に自社最大級の物流センターを開設

ダイセー倉庫運輸株式会社が2025年7月7日に、愛知県小牧市に自社最大の物流センター「小牧第3物流センター（通称：JILP）」を竣工することが発表されました。これにより、市内に分散していた倉庫の機能を一箇所に集約し、物流の効率化が図られることとなります。

物流センターの概要

この新しい物流センターは、愛知県小牧市大字三ツ渕原新田に位置し、延床面積は9,523.7坪、敷地面積は9,245.6坪にも及びます。2階建てのこの施設には、8基の海上コンテナ用バースや6基のドックレベラー、15,600パレットを格納可能な移動ラックが設置されており、垂直搬送機や洗車機、給油所を備えています。これらの設備により、トラックドライバーの負担を軽減し、待機時間の短縮を実現することを目指しています。

背景と目的

ダイセー倉庫運輸は、自社の強みとなる自動車部品配送において、複数の出荷元からの荷物を一台のトラックでまとめて配送する非効率な状況に直面していました。しかし、新たに開設される物流センターにより、これらの小型倉庫の機能が集約され、積み込み作業の一元化が可能になります。この結果、従来の平均3時間を要していた積み込み時間を大幅に短縮し、荷役の効率を上げ、政府が提唱する「荷役2時間以内」、目標としている「1時間」の達成を目指します。

センターの特徴

全天候型

新センターでは、天候に左右されず全ての荷物を倉庫内で積み下ろしできる構造を採用しています。これにより、荷物が雨に濡れることなく取り扱うことができ、荷主企業からの信頼性も向上します。

海上コンテナバースの拡充

過去には最大2基だった海上コンテナの受け入れ能力が今回8基に拡大されます。ポリマー製品を始めとする輸入貨物の増加に伴い、輸入対応力が強化されることで、トラックドライバーの待機時間も削減されます。

環境対策

新施設では、環境への配慮として太陽光発電にも取り組んでいます。年間212万キロワットの発電が見込まれる太陽光パネルを設置し、この発電でセンター使用電力の55%を賄う計画です。この施策によって、CO2排出量も年間146トン削減される見込みです。

省人化と台数削減

効率化されたレイアウト設計により、従来のセンターの運用人員を約7割に削減可能になります。また、複数の拠点で行われていた積み込み作業を集約化することで、必要な車両台数も削減されます。

ダイセー倉庫運輸株式会社について

ダイセー倉庫運輸株式会社は、中部地区（愛知・岐阜・三重）を中心に、ポリマーに特化した物流ネットワークを展開しています。自動車関連の石油化学品を取り扱い、確実かつ効率的な配送を提供する「ジャスト便」サービスが評価されています。現在、全国規模の物流ネットワーク「ジャパンポリマーライン」の確立にも取り組んでおり、2025年には創業51周年を迎えます。新たな挑戦に向けて、引き続き成長を続ける企業です。