茨城県鹿嶋市、クラッソーネと連携し空き家問題解決へ

近年、日本各地で空き家問題が深刻化しています。特に茨城県の鹿嶋市は、空き家の増加が顕著であり、住民の安全や生活環境に悪影響を及ぼす懸念があります。そこで、解体工事のDXプラットフォームを運営する株式会社クラッソーネ（名古屋市）は、鹿嶋市と連携し、空き家除却を促進するための協定を締結しました。この協定を通じて、安全で安心なまちづくりを実現するための体制が整います。

空き家の現状と課題

全国的に空き家が増加しており、総務省が2024年に発表した調査によると、全国で900万件、空き家率は13.8％に達しています。茨城県では、平成30年の調査で約133万戸の住宅のうち、197,200戸が空き家とされています。鹿嶋市でも、最近の調査で7420件の空き家が存在することが明らかになっていますが、この数は年々増加しています。

連携協定の目的と内容

クラッソーネと鹿嶋市が結んだ協定は、地域の空き家問題を解決するための取り組みです。具体的には、以下のような施策が実施されます：

- 解体工事の概算費用や土地売却査定価格を提示する「すまいの終活ナビ」の利用
- 市民が近隣の空き家について自治体へ情報提供する「お困り空き家の連絡フォーム」の導入
- 管理コストや解体費用をまとめたレポートを提供する「空き家価値査定シート」の活用
- 空き家の解体方法に関する資料の配布

これらの取り組みを通じて、空き家の適正な管理を推進し、地域の住環境の向上を目指します。さらに、解体工事の事業者とのマッチングを通じて、空き家所有者へのサポートも強化される予定です。

地域の期待

鹿嶋市の田口市長は、持続可能なまちづくりには空き家問題への適切な対策が必須と述べており、関係機関との連携を大切にしています。この協定が空き家対策を進める上での重要な一歩であり、管理不全の状態の空き家を抑制することが期待されています。

一方、クラッソーネの川口CEOも、自治体との協力が空き家問題解決にとって重要であると強調しています。クラッソーネの技術やノウハウを活かして、鹿嶋市の住民が安心して生活できるまちにするための努力を続けるとしています。