認知症理解を深めるための新たな取り組み
三谷産業株式会社(本社:石川県金沢市)とテオリア・テクノロジーズ株式会社(本社:東京都千代田区)による共創プロジェクトの第二弾として、社内セミナー「認知症の世界と、自身の脳の健康を考える」が実施されました。このセミナーには、三谷産業の国内グループ会社に勤務する40歳以上の社員600名以上が参加し、認知症に対する意識を高めることを目的としています。
セミナーの内容
本セミナーは、特定非営利活動法人イシュープラスデザインの協力のもと、シリーズ累計20万部を突破した書籍『認知症世界の歩き方』を教材として活用しました。この書籍は、認知機能が低下したときに見える世界「認知症世界」を旅する形で描かれています。参加者は、この本を通じて認知症の理解を深めるだけでなく、視覚的なヒントを得るためにアニメーション化された動画も視聴しました。
セミナーの冒頭では、かつて三谷産業の元役員が認知症を発症した際の経験を語るインタビュー動画が放映され、認知症に対する率直な見解が示されました。その後は、参加者が実際に認知症の影響を理解するためのワークショップが行われ、認知機能の低下が引き起こすさまざまなトラブルについて思考を巡らせました。これにより、認知症の当事者と支援者の間での円滑なコミュニケーションを可能にするために、認知機能の低下による現象への理解が不可欠であることが強調されました。
セミナー参加者の反響
セミナー終了後のアンケート結果では、参加者の90%以上が「認知症は自分にも関係がある」と感じたと回答し、このテーマが非常に身近な問題であることを実感しました。また、「従来は記憶障害が中心と思っていたが、実際にはさまざまな原因や症例があることが分かった」「認知症の方に対して『何が困難か』をもっと理解することが大切であるという視点に変わった」といった声が多く挙がり、参加者の認知症についての理解が深まったことが伺えました。
健康への配慮
加えて、三谷産業では、テオリアが提供する脳の健康管理統合サービス「そなえるパッケージ」が導入され、対象社員には「脳の健康度セルフチェック」が行われています。この取り組みは、社員が健康的に長く活躍できる社会の実現に向けた一環であり、今後も両社での協力が期待されます。
結論
このセミナーは、三谷産業とテオリアが協力し、認知症に関する理解を深めることを目指した重要な取り組みです。参加者の意見や感想には、認知症というテーマの重要性を再認識させられるものでした。今後もこうした活動を通じて、より多くの人々が認知症について正しい理解を持ち、支え合う社会づくりに貢献していくことが求められます。