長野市プロギングVOL.3、楽しい活動と環境意識の啓発
2025年5月31日、長野市で行われた「長野市プロギングVOL.3」は、親子連れを含む32人の参加者が集まり、地域の清掃を兼ねたジョギングイベントが盛況に開催されました。このイベントは、海洋ごみの問題を解決するための「海ごみゼロウィーク」に合わせて行われ、長野の美しい風景を楽しみながら新しい形のスポーツ「プロギング」に取り組む機会となりました。
開会の挨拶と市長の参加
イベントは、オリンピックメダリストで長野市長の荻原健司氏が参加し、開会式で「長野の街はきれいですが、まだ見えない場所にごみが残っています。もっときれいにしていきましょう。」と呼びかけたことでスタートしました。
午前10時に一斉にスタートした参加者たちは、市街地のセントラルスクェアを走りながらごみを拾うことに挑戦しました。コースは初心者向けの「ゆるぎんぐコース」(約3キロ)と、経験者向けの「エキスパートコース」(約5キロ)の2種類が用意され、参加者はそれぞれ自分に合ったコースを選びました。
ごみ拾いをしながらのジョギング
参加者たちは、ジョギングを楽しみつつ沿道のプラスチックごみや吸い殻を拾い上げ、「ナイス!」と互いに声を掛け合いながら進みました。上流県の長野から海洋ごみを減らす意識を持ってもらうため、裾花川の河川敷もコースに組み込まれました。エキスパートコースを進む参加者たちは、JR長野駅前でも熱心にごみ拾いをしており、その姿が通行する市民たちの目を引きました。
海ゴミ問題への取り組みと啓発
海洋ごみ問題は深刻で、2050年には、プラスチックなどの海洋ごみが魚の量を超える可能性が指摘されています。海のない長野県でもこの問題は決して他人事ではありません。実際、海洋ごみの約8割は、陸から流れ出たものとされています。このため、海沿いだけでなく上流の土地での取り組みが必要です。
そこで、海と日本プロジェクトin長野は、人気の「うんこドリル」とコラボした特別な「拾い箱」を設置しました。その目的は、子どもたちに楽しみながら海洋ごみゼロについて学んでもらうことです。この日も会場に設置され、参加者たちはごみ袋を手にして帰る際に、燃えるごみやプラスチックなどをきちんと分別して「拾い箱」に入れることができました。
参加者の声と今後の展望
参加者の中には、さわやかな汗を流しながら清掃活動を終えた人々がいました。ごみ拾いを終えた後は、化学繊維やプラスチックなどが家庭から発生する海洋ごみの原因ともなることを学びました。イベント終了と共に小雨が降り始めましたが、アンケートには15人が協力してくれ、今後もこうしたイベントに参加したいという意向がほぼ100%の支持を受けました。
友人と参加した中学2年生の女子生徒は「楽しいイベントでした。リサイクルをしっかり行ってみたい」と笑顔で語り、親子で参加した40代の女性は「ごみを拾って地球を守る気持ちが強くなりました」と語りました。
団体概要と未来への活動
このイベントを主催した一般社団法人海と日本プロジェクトin長野は、海とつながる長野県から、海への関心と親しみを高める活動を行っています。今後も、多くの県民が参加できる楽しいイベントを通じて、海洋ごみ問題への理解と関心を深めていくことでしょう。
欲張らない、そして環境への配慮を忘れない、新たな地域イベントとして生まれた「長野市プロギングVOL.3」は、長野から始まる海ごみゼロの第一歩として、今後に続く多くのイベントへとつながっていくことを期待しています。