ロッテとレゾナックの新たなケミカルリサイクルの取り組みが2025年に開始

ロッテとレゾナックによる新たなリサイクルの挑戦

2025年10月、株式会社ロッテと株式会社レゾナックが共同で、使用済み容器包装プラスチックをガス化によるケミカルリサイクルするプロジェクトを埼玉県狭山市で展開します。この取り組みは、プラスチックの有効利用を高め、持続可能な社会の実現を目指す重要なステップとなります。

背景と目的

リサイクルは環境保護の鍵となる要素です。特に、プラスチックはその特性上、使用後のリサイクルが非常に難しく、多くの場合サーマルリサイクルが行われてきました。しかし、サーマルリサイクルでは資源の循環利用が限られてしまいます。今回の取り組みでは、ガス化ケミカルリサイクルを通じて、使用済みプラスチックを分子レベルで分解し、新たな化学品へと再生させることを目指します。

プロジェクトの概要

ロッテは、狭山工場において、廃棄されたプラスチックのガス化を行い、その過程で生成される水素、アンモニア、炭酸ガスなどを利用します。使用済みプラスチックは、まずロッテから日本ウエストグループを通じて運搬され、中間処理を経て、最終的にレゾナックでリサイクルされます。この一連のプロセスは、第三者による認証によって信頼性が確保されており、透明性が持たされています。

2025年度中には、狭山工場から排出されるプラスチックのうち約10トンがこの新たなリサイクル方式によって処理される予定です。この取り組みによって、リサイクル可能な資源を最大限に活用し、持続可能な環境作りに寄与します。

環境問題への取り組み

近年、使用済みプラスチックは環境問題として大きな関心を集めています。海洋プラスチック汚染や、大気中の温室効果ガスの増加といった問題が深刻化する中、ロッテは「ロッテミライチャレンジ2048」として、サステナビリティ目標の一環として「サーキュラーエコノミー」を重視しています。これにより、製品が生まれてから消費、廃棄されるまでの全過程で環境への影響を最小限に抑える努力をしています。