賃貸管理業界が取り組むカスタマーハラスメント対策とは

全宅管理が新たに提供する「ハラスメント対策ロゴデータ」

賃貸管理業界の新たな挑戦
一般社団法人全国賃貸不動産管理業協会（通称：全宅管理）は、近年注目されているカスタマーハラスメント防止に向けて新たな取り組みを発表しました。顧客からの著しい迷惑行為に対して、業界としての対策が不可欠であるとの認識から、全宅管理は国土交通省との連携のもと、「ハラスメント対策ロゴデータ」を作成しました。

自由に使えるロゴデータの内容
このロゴデータは会員限定で提供されるものであり、4種類のデザインの縦・横版合わせて合計8つのデータが用意されています。会員企業はこれらのデータをダウンロードし、各社の取り組みや姿勢に合わせて編集して使用することができます。このロゴは、企業がカスタマーハラスメントに真剣に取り組む姿勢を示す重要な手段となるでしょう。

スローガンに込められた想い
全宅管理のスローガンである『「住まう」に、寄りそう。』は、安心で豊かな住環境の実現に向けた取り組みを反映しています。会長の佐々木正勝氏は、「悪質なハラスメントを断固拒否します」と述べ、賃貸管理業界全体での団結を呼びかけました。心身に支障をきたす事例が増えている中で、このロゴを通じて安心できる環境を整備することが求められています。

業界の現状を語る専門家たち
佐藤貴美顧問弁護士も今回の取り組みを高く評価しており、ハラスメントの具体例として暴言や土下座の強要など、これらは法律的にも問題がある行為であると指摘しています。これにより、今回のロゴデータ作成は、ハラスメント行為の予防に貢献することが期待されています。賃貸不動産管理における健全な環境を構築することで、業界全体の信頼性向上にも寄与していくことでしょう。

団体概要と今後の展望
一般社団法人全国賃貸不動産管理業協会は、東京都千代田区に本部を置き、2011年3月に設立されました。賃貸不動産管理に関する情報提供や業務支援、人材育成を行う団体です。今後も全宅管理は、様々なハラスメントに対し、真摯に向き合い取り組んでいく姿勢を貫いていく予定です。業界全体での意識を高め、全ての人が安心して住まえる環境を築いていくことが求められています。

このスローガンのもと、全宅管理の取り組みが多くの賃貸業者に浸透し、ハラスメントのない安定した住環境が実現することを期待したいですね。