新潟での持続可能な社会づくり
新潟県南魚沼市にて、株式会社南魚沼生産組合が、「第5回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞」を受賞したことが発表されました。この受賞は、同組合が展開する「保育×農業」による持続可能な循環型社会の取り組みが評価された結果です。この賞は、公益財団法人岩佐教育文化財団がSDGsの達成を目指す団体や個人に授与するものです。
SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞とは?
岩佐賞は、国連の持続可能な開発目標(SDGs)を意識した活動を続ける団体や個人に資金提供を行うもので、特に厳しい環境下で努力している人々の活動を奨励し、連携の和を広げることを目的としています。受賞部門は医療、教育、福祉、環境、経済、平和・人権、芸術・スポーツ、農林水産・食の8つのカテゴリーに分かれています。
どろんこ会の取り組み
どろんこ会グループは、子どもたちの「生きる力」を育むために新潟県南魚沼市で田植えや稲刈りの体験イベントを実施しています。彼らの活動は、農業と保育を融合させ、地域の環境問題や雇用問題の解決を目指すものです。特に、中山間地における棚田の保全、適切な米の販売価格の維持、鳥獣害対策、耕作放棄等の課題に取り組んでいます。
活動の具体例
1.
田植え&稲刈り体験ツアー: 子どもたちとその家族が参加し、実際に米作りのプロセスを体験することで、食と農業への理解を深めます。この体験を通じて、農業の大切さと地域循環の重要性を学びます。
2.
地元農家との連携: 2013年には地元農家と協力し、株式会社南魚沼生産組合を設立。地域資源の活用と、地元の雇用創出を図っています。
3.
自給自足の実現: 自社のライスセンターを活用し、育苗から収穫、精米までの工程を行い、保育園への給食提供を通じて自給自足を進めています。これにより地元経済の支援とともに、子どもたちには新鮮で安全な食材を提供しています。
地域貢献と未来のビジョン
どろんこ会は、環境保全や教育の観点からも数多くのイベントを企画しています。園児やその保護者を対象とした「田植え・稲刈りツアー」では、南魚沼の伝統的な「ぬか釜ごはん」の体験も組み込まれています。これにより、地域の食文化を子どもたちに伝えています。
また、代表取締役の高堀雄一郎氏は、ジビエ解体処理施設の建設を検討しており、地域の食育を強化しつつ、地域産業の活性化を目指しています。さらに、クラフトビールの製造を計画しており、地域の魅力を高める努力を続けています。
まとめ
どろんこ会の取り組みは、地域に根付いた循環型社会の構築とSDGsの達成を目指す先進的な事例として他の地域にも大いに参考になります。今後も地域の魅力向上や雇用創出に貢献し、持続可能な未来づくりへと邁進していくことでしょう。