「もんじゅ」廃止措置支援
2023-05-16 14:54:43

ジェイコブス社、日本原子力研究開発機構と協力し「もんじゅ」廃止措置支援へ

ジェイコブス社、「もんじゅ」廃止措置を支援



ジェイコブス社は、日本原子力研究開発機構(JAEA)が取り組む高速増殖原型炉「もんじゅ」の廃止措置において、技術支援を行うことを発表しました。この協力関係は、日本の原子力発電所の安全な廃炉に向けた重要な一歩となるでしょう。

「もんじゅ」は、1994年に運転を開始、2010年に閉鎖された高速増殖原型炉です。使用済み核燃料の有効活用を目指した同炉は、冷却材にナトリウムを使用しており、その取り扱いには高い専門性と注意が必要です。ナトリウムは反応性が高く、安全性確保が廃止措置における大きな課題となっています。

ジェイコブス社は、英国スコットランドのドーンレイにある高速炉原型炉の廃止措置において、長年にわたる豊富な経験と実績を有しています。複雑な解体作業や汚染物質の除去において培われた高い技術力は、今回の「もんじゅ」廃止措置においても大きく貢献すると期待されています。

JAEAの小口正範理事長は、ジェイコブス社の持つ高度な技術力と英国での実績を高く評価し、今回の協業に強い期待感を示しました。ジェイコブス社エネルギー・セキュリティ&テクノロジー副社長のカレン・ウィーメルト氏は、ナトリウム除去計画における同社の専門性を強調。これまでのプロジェクトで培われた知見を活かし、JAEAが「もんじゅ」の廃止措置を円滑に進められるよう支援していくと述べています。

ウィーメルト氏はまた、安全かつ効率的なレガシーサイトの処理が、環境保全と脱炭素化社会の実現に不可欠であると指摘。原子力技術への更なる投資を促す上で、今回の「もんじゅ」廃止措置は重要な役割を果たすと強調しました。

今回の発表は、ジェイコブス社が東京に新オフィスを開設して1ヶ月後に行われました。同社は、廃止措置事業の拡大やエネルギー転換、気候変動対策などへの貢献を視野に、日本市場への更なる進出を図っています。ジェイコブス社の日本における事業展開は、今後ますます注目を集めるでしょう。

「もんじゅ」廃止措置は、日本の原子力政策における重要な課題であり、その成功は今後の原子力発電のあり方にも影響を与える可能性があります。ジェイコブス社の参入によって、安全で効率的な廃止措置が実現し、日本の原子力政策の更なる発展に貢献することが期待されます。

会社情報

会社名
ジェイコブス アジア株式会社
住所
東京都港区愛宕1-3-4
電話番号

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