アクアポニックスが環境価値を可視化する新機能を発表

アクポニが提供する資源循環可視化機能

株式会社アクポニは、持続可能な農業の実現を目指し、循環型農業「アクアポニックス」の専門企業として知られています。この度、同社が提供する生産管理システム「アクポニ栽培アプリ」に新たに「アクポニ資源循環可視化レポート」という機能を追加しました。これは、各農場における環境負荷低減効果を数値で示すもので、アクアポニックスの優れた循環性をより理解しやすくするものです。

アクアポニックスとは

アクアポニックスは、魚と植物が共生することで成り立っています。具体的には、魚の排泄物が微生物によって分解され、その後、植物が吸収する、という循環の仕組みです。この方法を用いることで、従来の土耕農法に比べて同面積あたり約7倍の収量を実現し、課題の多い水資源問題に対しても約80%の節水が可能です。このような背景から、アクアポニックスは環境負荷の低減に寄与する農業手法として、世界各国で注目を集めています。

資源循環可視化レポートの特徴

今回のレポート機能では、ユーザーが記録したデータを基に、以下の3つの環境効果を自動的に算出します。

1. 窒素循環: 魚からの排泄物に含まれる窒素が微生物により分解され、植物に吸収されるプロセスを可視化。これによりどれだけの窒素が有効活用されたかがわかり、肥料費の節約にもつながります。

2. 節水効果: アクアポニックスで使用した水量を従来の農業方法と比較し、どれだけの水が節約できたかを明確に示します。アクアポニックスの特徴である「高い節水効果」を数値化することで、さらに多くの農家にアピール可能です。

3. 脱炭素効果: 野菜の生産中に吸収されるCO2量と、アクアポニックスの節肥によるCO2削減効果を算出。これにより、従来の方法と比較してどれだけCO2削減が可能だったかも定量的に示されます。

このように新機能が追加された「アクポニ栽培アプリ」は、生産管理支援プラン加入者に提供され、環境への配慮を強化するための有益なツールとなります。

アクポニ栽培アプリの機能

アクポニ栽培アプリは、アクアポニックス専用に設計された生産管理システムです。作業状況や環境データなど、農場でのあらゆるデータを一元的に管理できます。特に、IoTセンサーを通じて自動的に取得される環境データは、農業の生産性向上に寄与します。アクポニの技術を活用すれば、効率的な生産管理と、不安定な環境変化への迅速な対応が可能です。

未来の農業へ

アクポニは、食の新しい循環モデルの創出を目指し、持続可能な農業の推進を続けていきます。持続可能な開発の理念が社会に広がる中で、アクポニック農業は新しい農業の形として、多くの人々の関心を集め続けることでしょう。この「資源循環可視化レポート」を通じて、より具体的にその効果を伝えていくことが期待されます。