水位通知システム
2021-09-07 16:16:08

高知県で実現した低コストの水位通知システム実証実験

水位管理の新しい扉を開く



高知県高知市に拠点を置く合同会社Office asoTが、香美市の高知工科大学、南国市の株式会社シティネットとの共同で、低コストで運用可能な水位通知システムの実証実験を実施しました。このシステムは、429MHz帯のLPWA(Low Power Wide Area)を利用し、地域の水管理問題を解決するための新たな試みです。

背景:進化する地方の水管理



少子高齢化や人口減少が進む今日、特に中山間地域では地方インフラの管理が課題となっています。農業用水は貯水槽から給水槽へ自動で送られますが、何らかのトラブルが発生した場合、使用者は水槽が枯渇するまで気付けないことが多いのです。また、水位低下時に警報ブザーが鳴るものの、高齢者では確認が難しい状況が続いていました。このような背景から、手軽に水位状況を確認できる仕組みの必要性が高まっています。

実証実験の概要



実証実験では、IoT技術を用いて、水位センサーを各水槽に設置し常時監視を行いました。トラブルが発生した際には、リアルタイムで利用者に通知が届く仕組みです。具体的なポイントは以下の通りです。

1. 電源不要:通信はLPWAを用いるため、電源のない場所でも使用可能。
2. 優れた通信性:429MHz帯の電波特性を活かし、長距離通信が実現。
3. 迅速な通知:水位に関する情報や警告をLINEやメールを通じて迅速に届けます。

このシステムでは、給水槽や貯水槽に設置された水位センサーからのデータが地域内に設置された受信機まで送信されます。受信機はインターネットに接続されているため、水位情報がスマートフォンに直接送られてきます。ソーラーパネルとバッテリーを組み合わせた送信機の導入で、電源供給が難しい場所でもデータを送信できるのです。特に、429MHz帯を利用することで、通信費が発生しない構成が実現しました。また、長期稼働が可能で、梅雨などの曇天時でも効果的に機能します。

この新しい水位通知システムは、地域の農業生産者にとって、負担を軽減しながらも安全かつ効率的な水管理を支援するものとなっています。

今後の展望



今後は、電源が供給しにくい場所や遠隔の水田における同様の課題に対しても、実証実験を進める予定です。さらに、センサーを変更することで、鳥獣被害の監視や土砂崩れ・濁水の状況確認など、様々な状況に対応できる遠隔監視システムへと進化させることが可能になります。特に中山間地域が抱える様々な問題に対し、有用性を確認する実験も行っていく予定です。

お問い合わせ



この実証実験に関する詳細や今後の展望については、以下の連絡先までお問合せください。
  • - 合同会社Office asoT 代表社員 松本 貴也
〒781-8134 高知県高知市一宮中町1-20-20
Tel: 050-3628-6227
mail: [email protected]
公式サイト

共同研究組織:

会社情報

会社名
合同会社Office asoT
住所
高知県高知市一宮中町1-20-20
電話番号
050-3628-6227

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