クラウドマップがADAS技術に
2023-05-24 11:57:17

NIRA社のクラウドマップ、CARIAD社ADAS技術の基盤に採用

近年、自動車業界では先進運転支援システム(ADAS)や自動運転機能の進化が著しい。その中でも、NIRA Dynamics社が提供する路面摩擦係数を集約したクラウドマップ、Road Surface Conditions(RSC)の採用が注目を集めている。この技術は、CARIAD社のADASおよび自動運転機能の開発に貢献しており、安全で効率的な運転を実現するための重要な基盤となっている。

CARIAD社は、アウディやフォルクスワーゲンなどの自動車ブランドを持つフォルクスワーゲングループの一員であり、高度な運転支援システムを提供することに注力している。NIRA社のRSCは、数百万台の一般車両から収集された高精度のデータに基づいて、リアルタイムで道路状況を反映したデジタル地図「グリップマップ」を作成。これにより、道路上の摩擦係数とその変化を把握することが可能になり、ドライバーにとって重要な情報を提供している。

このデジタル地図は、タイヤと道路との間の摩擦係数を推定する仕組みを持ち、収集されたデータは匿名化され、NIRA社のクラウドで処理される。結果として、この技術は現在、ヨーロッパや北米の運転支援システムで広く利用されている。

NIRA社は、これだけでなく、Vaisala社との提携によって道路に関する気象データも取り入れている。VaisalaのXweatherを用いることで、コネクティッドカーや道路の気象観測データ、レーダーや衛星画像など、さまざまなデータを組み合わせて、路面状況をリアルタイムで把握することが可能となった。これにより、悪天候時や特殊な路面状況でも、安全な運転が実現できるようになっている。

NIRA Dynamics社のCEO、Lisa Åbom氏は、「CARIAD社の道路状況マップ基盤は、運転の安全性を向上させる重要なステップであり、NIRAのRSCがその役割を果たすことを誇りに思っています」とコメントしている。彼女は、センサーフュージョン技術がADASや自動運転機能の開発に不可欠であると強調し、このコラボレーションが今後のモビリティ社会にどのように寄与するかに期待を寄せている。

また、NIRA社のコネクティッドビークルデータは、フォルクスワーゲングループのローカルハザード情報サービスで利用されているほか、インフラや道路メンテナンスの向上にも貢献している。これにより、交通安全が強化され、より安心して道路を利用できる環境の実現が期待されている。

Vaisala社は、40年以上にわたり道路気象の専門知識を持ち、Xweatherは多くのOEMブランドで実績を上げている。これにより、ドライバーに天候に配慮した情報を提供することができ、未来の自動車社会において、より安全な運転を実現するための基盤が築かれていく。NIRA社とCARIAD社の取り組みは、今後も引き続き自動車業界の進化を力強く推進していくことでしょう。

会社情報

会社名
NIRA Dynamics AB
住所
Wallenbergs gata 4Linköping, Sweden
電話番号

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