生活ごみ問題に立ち向かう!国場川流域の新たなごみ対策とは
沖縄県那覇市を流れる国場川流域において、生活ごみが多く存在することが明らかになりました。一般社団法人海と日本PROJECTin沖縄県は、海洋ごみ問題に対処するための調査を行い、今後の対策を強化するために「いつでもごみ拾いができる拾い箱」を設置することが決定しました。
調査の概要
この調査は、日本エヌ・ユー・エス株式会社と協力し、国場川およびその流域のごみの種類や量を調査する事業として2024年8月13日と14日に実施されました。調査目的は、国場川から海へのごみ流出の実態を把握することです。調査員は目視で落下ごみの個数を種類別に計測し、主に河口付近を中心に評価が行われました。
特に、河口近くの漫湖公園付近では1,956個のごみが確認されました。この中で、飲食関連のごみが938個(約48%)、プラ片やビニール片が317個(約16.2%)、たばこ関連が276個(約14.1%)と、生活ゴミが大半を占める結果となりました。この情報は、生活ごみが遠く海洋へ流出するリスクを示しています。
生活ごみのリスク
調査では、国際通りの落下ごみと比較すると、河川では飲食関連やプラ片・ビニール片が相対的に多いことがわかりました。特にペットボトルについては、ラベルが除去されたものが多く、これは家庭から漏れ出したものであると推察されます。この結果は、住宅地のごみが海洋ごみと繋がる可能性があることを警告しています。
具体的な取り組み
海ごみゼロを目指す上で、生活や家庭から出るごみを正しく処理する意識を広めることが急務です。これに応じて、国場川流域では「いつでもごみ拾いができる拾い箱」が設置されます。この拾い箱は、奥武山総合運動公園内に設置され、参加者や通行する人々への周知・啓蒙を目的としています。
この取り組みにより、環境保護に対する意識を高めるとともに、地域における行動変容を促す効果が期待されています。設置される拾い箱は、燃えるごみや燃えないごみ、ペットボトル、缶・ビンなどを分別できるようになっており、2025年1月21日から3月19日までの間、設置される予定です。
団体の使命
一般社団法人海と日本PROJECTin沖縄県は、深刻化する海洋ごみ問題に対して、ビーチクリーン活動だけでなく、様々なメディアやイベントを通じて地域の人々に問題の重要性を理解させ、アクションにつなげています。また、海洋ごみを削減するために行政や他の企業、団体とも協力し、地域社会の意識向上に努めています。
このように、国場川流域における具体的なごみ対策は、地域の人々が参加しやすく、持続可能な環境保全活動を推進する重要な一歩となるでしょう。自分たちの生活圏での行動が、海の健康へと繋がることを多くの人々に理解してもらうことが必要です。