ベネズエラ大地震から1か月: 子どもたちの心の支援を求めて
2023年6月24日、ベネズエラ中北部を襲った大地震による影響は、物理的な被害に留まらず、心の傷として子どもたちに深く根付いています。公的な発表によれば、今回の地震によって5,398人が命を落とし、16,740人が負傷し、17,907人が住居を失いました。しかし、これらの目に見える被害の陰で、子どもたちの心には「もうひとつの地震」が進行していることが、国際NGOワールド・ビジョンによって報告されています。
子どもたちの心に潜む影
地震発生から1か月が過ぎた現在、ワールド・ビジョンが警鐘を鳴らすのは、余震への恐怖や愛する人の喪失、さらには住み慣れた家からの強制退去など、トラウマとなって子どもたちの「安心」は打ち砕かれたことです。特に幼少期に4つ以上の逆境体験をした子どもは、自殺念慮を抱く可能性が高まり、今後の心疾患リスクも増加するとされています(出典:Felitti & Anda)。
ワールド・ビジョンのベネズエラ事業の責任者、マリベル・プラダさんは「子供たちのための安全な空間(チャイルド・フレンドリー・スペース、CFS)を優先的に設置することが必要です。ここは、子どもたちにとっての感情的な生命線となる場所です」と話しています。彼女の組織は10年以上にわたり、災害後の喪失を乗り越えるための支援を行ってきました。
子どもたちへの具体的な支援
チャイルド・フレンドリー・スペースは、避難所や食料、水、衛生用品の配布拠点に設置され、スタッフは心理社会的支援や遊びを通じて、子どもたちが感情を整える手助けを行っています。発災からわずか3週間で36,720人に支援が届けられ、そのうち約3分の1が子どもたちです。
地震前からの困難な状況
今回の地震は、すでに多くを失っていた子どもたちにとってさらなる打撃となりました。長年の経済危機や政情不安の影響で、790万人が国を去る中、多くの子どもたちは親の不在から他の家族や隣人に預けられた状態で暮らしていました。また、430以上の学校が損害を受けたため、教育面でも多くの不安が広がっています。
教育の再建を通じた希望の道
子どもたちのメンタルヘルスには時間がかかりますが、教育の再建は大きな希望となるでしょう。ワールド・ビジョンは、命を守る緊急期から復興期へと支援活動のフェーズを移行し、教育支援を重点的に行う予定です。具体的には、学校コミュニティ全体への心理社会的サポートや学用品、制服の提供、仮設教室の設置を進める計画です。
「教育を回復することは、より良い未来を築くための重要な手段です」とミシェル・ミッチェルさんは述べています。教育を受ける権利を保証することによって、不法移住や強制的な移動を防ぐ基盤を築くことができます。
継続的な支援の必要性
ベネズエラでは、7月に年度末を迎える中で、教育環境の再建が急務です。ワールド・ビジョンは、インフラの修復だけでなく、緊急時の学びを継続的に保障するための国内対応能力の強化を訴えています。
また、ワールド・ビジョンは、地域ボランティアや教会組織と協力し、地震発生から3週間で36,720人に支援を届けてきました。今後も、子どもの保護、教育支援、安全な水・衛生環境の確保に努めます。
募金のお願い
ワールド・ビジョンでは、ベネズエラ大地震緊急支援募金への協力を呼びかけています。地震の影響を受けた地域の子どもたちに未来を保障するため、皆様のご支援が必要です。