Basho Technologiesが新たに発表したRiak Enterprise 2.0とは?
米国のBasho Technologiesが、最新のNoSQLデータベース「Riak Enterprise 2.0」を公開しました。この新しいバージョンは、企業が非構造化データを効率的に扱えるように設計されており、特にアプリケーション開発者にとって役立つ機能が充実しています。451 Researchのリサーチダイレクターであるマット・アスレット氏は、「Riak Enterprise 2.0は、アプリケーション開発を簡素化し、非構造化データの価値を最大限に引き出すためのサポートを提供します」と述べています。
エンタープライズ向けの新機能
データ型の追加
Riak Enterprise 2.0では高可用性と分断耐性を確保する新たなデータ型が追加されました。これにより、開発者は必要なデータ構造を簡潔に選択し、アプリケーション開発をスムーズに進めることができます。新しいデータ型には、セット、レジスタ、フラグ、マップが含まれており、これらはそれぞれ異なるデータ処理のニーズに応じています。
全文検索機能の再設計
さらに、Riak SearchはApache Solrエンジンに合わせて全面的に再設計され、SolrクライアントクエリAPIのサポートが追加されました。これにより、幅広いソフトウェアおよび商用製品との統合も容易になり、データの検索性が向上します。
セキュリティの強化
新たに施されたセキュリティ機能は、ユーザーとグループの管理を行うことができ、データへのアクセスや機能の権限設定をRiakの内部で行うことが可能です。これにより、企業のデータ保護も一段と強化されています。
設定管理の簡素化
Riak Enterprise 2.0は設定情報を分かりやすい形式で提供することにより、運用の容易性を一層向上させています。これにより、開発者たちはより効率的にシステムを管理できます。
効率的なバケット管理
バケット管理機能も進化しており、バケットのプロパティを作成・管理し、バケットのグループに適用することで全体としての管理が効率的に行えるようになりました。
階層型ストレージ機能
さらに、LevelDBユーザー向けにはデータファイルを二つのマウントポイントにまたがって分割できる階層型ストレージ機能が追加され、低遅延のデータアクセスも可能となりました。
ユーザーの声
Tapjoy社のウェストン・ジョッセイ氏は、「Riak 2.0の新機能により、我々のデータモデルの管理がシンプルになり、急成長に迅速に対応できるようになります」と語っています。また、BashoのCTOデイブ・マックローリ氏は、「我々の目標は、常に進化するNoSQLデータベースシステムを提供することです」と述べ、Riakがもたらす革新性について強調しています。
価格と提供開始時期
Riak 2.0およびRiak Enterprise 2.0はすでに利用可能であり、最新の技術ドキュメントについては、
公式サイトにアクセスすることで確認できます。また、商用ソフトウェアの詳細やトライアルライセンスに関するお問い合わせは、Bashoへ直接行うことができます。
Basho Technologiesとは
Basho Technologiesは、可用性と耐障害性に優れた分散型データベース「Riak」を提供しています。RiakとRiak CSは多くの企業で活用されており、特にウェブ、モバイル、ソーシャルアプリケーションの基盤として重要な役割を果たしています。今後の進展にも期待が寄せられています。