新しいCu3N薄膜技術
2026-07-07 14:14:55

工学院大学が発表した水溶液ミストによる新しいCu3N薄膜形成技術

新たなCu3N薄膜形成技術



2026年7月9日に、工学院大学の山口智広教授が新しい水溶液ミストを使用した窒化銅(Cu3N)薄膜形成技術を発表しました。この技術は、低温・低コストで大面積のCu3N薄膜を形成することを可能にし、今後の電子デバイス分野において革命的な変化をもたらすかもしれません。

技術の背景と開発経緯



従来、高品質なCu3N薄膜を形成するためには、スパッタリングや分子線エピタキシー(MBE)などの真空技術が必要でした。これらの手法は高品質ではあるものの、コストの面や、大規模な生産における課題が存在しました。特に、真空環境下での処理が求められるため、製造コストの増加とともに、大面積化が難しいという問題がありました。

そのため、工学院大学では、錯体構造制御を基にした新しい前駆体設計を用いることで、Cu3N薄膜の形成技術を革新することを目指しました。山口教授らのチームは、銅粉末とアンモニア水にアセチルアセトン(Hacac)を加えた簡便で低コストな前駆体を開発し、これを水溶液ミストを用いたミスト化学気相堆積(Mist CVD)法に利用することで、高品質な薄膜の形成を実現しました。

技術のメリット



新技術は、以下のような多くの利点を持っています。

1. 低温形成:従来の方法に比較して成膜温度が低いため、熱に敏感な基板でも使用可能。
2. 低コスト:簡便な前駆体設計により、大幅なコスト削減が可能。
3. 大面積化:水溶液ミストを用いることで、大面積のCu3N薄膜を短時間で形成することができる。

これにより、半導体デバイスやセンサー材料においてCu3N薄膜を多様に利用できる可能性が広がっています。特に、将来的には低温形成トランジスタやCu配線、太陽電池、光電変換デバイスへの応用が期待されており、電子デバイス関連分野での非常に重要な技術となるでしょう。

次回説明会の詳細



技術発表および新技術説明会は、2026年7月9日(木)にオンラインで開催予定です。主催は国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)および工学院大学で、参加は無料です。事前の申し込みが必要になりますので、詳細については以下のリンクから確認できます。
新技術説明会の申込先

結論



工学院大学の山口教授が発表した水溶液ミストでのCu3N薄膜形成技術は、電子デバイスの未来を切り開く可能性を秘めています。低コストかつ高品質な薄膜が多くの分野での応用が期待される中、この新技術は今後の研究開発に大きなインパクトを与えることでしょう。

会社情報

会社名
学校法人 工学院大学 広報課
住所
電話番号

トピックス(科学)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。