CBD市場の危険な実態
2023-01-31 10:00:01
【独自調査】国内CBD市場に潜む危険!規制逃れ合成カンナビノイドの実態を暴く
国内CBD市場に潜む危険!規制逃れ合成カンナビノイドの実態を暴く
近年、健康食品や美容製品など、様々な場面で注目されているCBD(カンナビジオール)。
厚生労働省の認可を得て、合法的に販売されていることから、安心して利用している人も多いのではないでしょうか。しかし、その裏には、私たちが知らない危険が潜んでいる可能性があります。
本記事では、国内で販売されているCBD製品の実態を調査した結果、規制を逃れた合成カンナビノイドが混入されている可能性があることを突き止めました。
調査背景
CBDは、大麻草に含まれる成分の一つで、精神活性作用はありません。そのため、近年、リラックス効果や不眠改善効果などが期待され、健康食品や美容製品など様々な商品に配合されています。
しかし、CBDと構造が似ている合成カンナビノイドの中には、精神活性作用を持つものがあり、日本では規制対象となっています。
2022年3月には、THCを含まないCBDアイソレートを原料とし、化学反応によって構造をTHCに似せた合成カンナビノイド「HHC」が新たに規制薬物として登録されました。
HHCの規制後、市場では、「THCO」、「HHCO」、「THCB」、「THCH」、「H4CBD」など、HHCと類似の向精神作用を持つ合成カンナビノイドが次々と登場しています。これらの合成カンナビノイドは、自然界には存在せず、CBDアイソレートを元に化学薬品を用いて合成されています。
合成カンナビノイドは、製造過程において、非常に毒性の強い溶媒や触媒を使用するため、製品に残留している可能性があります。また、含有量についても、表示と実際の含有量に大きなずれがあるケースも見られます。
調査概要
そこで、私たちは、国内で販売されているCBD製品の実態を把握するため、大手通販サイトで購入可能な9製品を対象に、カンナビノイド含有量検査を実施しました。
検査は、高速液体クロマトグラフィーダイオードアレイ検出(HPLC-DAD)を用いて行い、検出限界値は0.33mg/g (0.033%)に設定しました。
分析結果
調査の結果、2製品から規制薬物であるΔ8-THCが検出されました。そのうち1製品は、1%以上含有していました。また、5製品において、ラベルや商品ページに表記されている含有量と実際の含有量に10%以上の相違が見られました。
さらに、1製品では、表記されているカンナビノイドを検出することができませんでした。
表記含有量と実際の含有量の間で相違が生じた要因
これらの結果から、国内で販売されているCBD製品には、以下の問題点があると考えられます。
1. 原料の製造元による不適合な製品の販売
原料の製造元が、日本の輸入者に対して、不正確な成分分析表に基づいた不適合な製品を販売している可能性があります。あるいは、日本の輸入者が、製造元からの情報を十分に精査せずに、販売元へ販売している可能性もあります。
2. 成分分析表(COA)の改ざん
近年、オンライン上で簡単にデジタルデータが編集できるツールが登場しており、成分分析表を改ざんする可能性も懸念されています。
3. 希釈後の計算ミス
CBD製品には、フレーバーや希釈剤として、テルペンと呼ばれる香料などが配合されることがあります。販売元がこれらの希釈剤の影響を考慮に入れずに、含有量の計算を誤っている可能性もあります。
その他の問題点
1. 残留溶媒・触媒
合成カンナビノイドの製造過程で使用される溶媒や触媒は、非常に毒性が高いものが多く、製品に残留している可能性があります。
2. 食品への使用制限
食品安全基本法では、すべての飲食物は食品に該当します。合成カンナビノイドの製造過程で使用される溶媒や触媒の中には、食品として輸入できないものも含まれています。そのため、合成カンナビノイドを食品に添加して販売することはできません。
結論
今回の調査結果から、国内のCBD市場では、規制を逃れた合成カンナビノイドが混入されている可能性があり、消費者の安全が脅かされていることが明らかになりました。
輸入者や販売者は、CBD原料だけでなく、販売前の製品の検査を行うことが重要です。また、消費者も、製品の安全性について、販売者に確認する必要があります。
今後、国内のCBD市場が健全に発展していくためには、関係者全員が、安全性を最優先に考え、責任ある行動をとることが重要です。
会社情報
- 会社名
-
Anresco Japan株式会社
- 住所
- 東京都中央区銀座1-22-11銀座大竹ビジデンス2階
- 電話番号
-
03-6427-1829