スタンフォードから学ぶ幼児教育:子どもの観察と創造性の重要性
名古屋市に本拠を置くアライブインターナショナルスクールでは、創造性豊かな教育環境の提供を目指しています。このスクールの代表、三井博美さんは、2026年7月22日から24日の3日間、米国のスタンフォード大学に位置する「Bing Nursery School」で行われた教育者向けの研修に参加しました。研修は全国から集まった幼児教育の専門家たちとの交流を通じて、創造性の育成に関する重要な知識を深める場となりました。
研修のテーマとなったのは「クリエイティビティ」。創造性とは何か、どのような環境や関わりがそれを生むのかについて、講義やディスカッション、教室観察などを通じてさまざまな視点が提供されました。特に重視されたのは、子どもを「観察する」ことの重要性です。一般的に観察は、子どもがどのような活動をしたかの記録にとどまることが多いですが、それだけでは本質を見落としてしまう危険があります。
子どもの行動を観察し、学びにつなげる
三井さんは、Bing Nursery Schoolで子どもたちが実験を行う姿を観察しました。その中で、一人の子どもが実験の過程で自由に対象物を移動させたり光に当てたりする行動がありました。この行動は単なるやり直しではなく、クリエイティブな思考のプロセスそのものに焦点を当てる重要な例です。実験の結果を超えて、プロセスそのものから多くの学びが存在することに気づくことが、教育者としての大切な視点となります。
こうした小さな行動を逃さず、次第に子どもたちが興味を持つ科学や算数、言葉の領域へと広がるような環境を整えることで、学びは深まります。このプロセスが、子どもたちの創造的な思考の基盤を形成していくのです。
教えるのではなく、環境を作る
創造性は絵を描いたり新しいものをつくったりする才能だけではなく、日々の生活の中での思考や試行錯誤でも形成されます。教育者の役割は、答えを与えるだけではなく、子どもたちが内面に抱える「なぜ?」や「やってみたい」という気持ちを見逃さず、それを引き出すための環境を提供することも含まれます。
正解が一つだけではなく、さまざまな可能性に向き合う力が、今後ますます重要になってくる社会において、幼児期からその基盤を作るために、「正解」を求めることだけにとらわれず、多様な経験を重視したいと三井さんは考えています。
学びを実践へ、教育に生かす
今回の研修を通じて得たクリエイティビティに関する知見と、子どもを観察することの重要性をアライブインターナショナルスクールでの実践に取り入れることで、より良い教育環境が生まれると期待されています。外国人講師や保護者とのディスカッションも含め、子どもの行動を観察し、興味へとつなげる環境作りに引き続き取り組む予定です。
また、英語教育だけでなく、STEM教育やアート、体操といった多様な活動を通じて、子どもたちが「やってみたい」「どうなるだろう」と考え実践できる機会を増やしていくことも目指しています。海外の優れた教育手法をそのまま輸入するのではなく、日本の子どもたちの特性に応じた形で融合させることも大切です。
最終的には、アライブで得た学びを日本の幼児教育全体に広めていき、子どもたちの好奇心や創造性を大切にし、教育を革新していく取り組みを続けていきたいと思っています。これからも国内外の教育の研究と実践を通じて、一人ひとりの「なぜ?」や「やってみたい」を未来の学びに結びつける教育を目指します。