本邦初!動産信託を用いた新たな投資モデル
三菱UFJ信託銀行を筆頭に、チャリチャリ、ミュージックセキュリティーズ、インパクトサークルの四社が一堂に会し、地域の持続可能な発展を支えるための新たな投資モデルを打ち出しました。この取り組みは、動産信託を基盤にした「チャリチャリ地域インフラ投資ファンド」として、2025年7月から個人向けに販売を開始します。
新たな金融循環ビジネスモデルの誕生
このプロジェクトは、動産信託スキームを利用した「社会課題解決型の金融循環ビジネスモデル」として位置付けられています。ここでの動産とは、チャリチャリが提供する電動アシスト自転車を指し、この信託財産が地域インフラの整備に役立てられます。
個人投資家は、ミュージックセキュリティーズのクラウドファンディングプラットフォーム「セキュリテ」を通じて、社会的課題に対する共感を元にした投資機会へアクセス可能です。また、インパクトサークルが提供する「インパクトレポート」により、その投資が地域社会にもたらす成果を定量的・定性的に把握できるようになります。
社会課題とその解決策
近年、地域社会が直面している少子高齢化や人口減少に伴い、公共交通の維持や移動手段の確保が重要な課題となっています。特に地方は、交通インフラの縮小により高齢者や子育て世帯の移動に困難を伴っています。この状況を解決するためには、地域における持続可能なまちづくりが不可欠です。
しかしながら、このような地域課題に対して効果的に資金を調達する手段は限られており、地元の小規模事業者が持続的にモビリティサービスを提供するための財源確保は大きなチャレンジでした。個人投資家もまた、地域の課題解決に資する投資機会にアクセスしにくい状況でした。
そこで、本ファンドは信託機能やクラウドファンディング、社会インパクトの可視化を組み合わせることで、これらの課題をクリアにしようとするものです。
各社の役割と今後の展開
三菱UFJ信託銀行
電動アシスト自転車を信託財産として使用するこの新しいスキームの設計やプロジェクトの推進を担当します。
チャリチャリ
地域を中心としたシェアサイクルサービスの提供及び、信託対象となる電動アシスト自転車の管理を行います。
ミュージックセキュリティーズ
個人投資家向けのクラウドファンディングを通じて資金調達の面でも大きな役割を果たし、投資家向けの情報提供やコンテンツの企画も行います。
インパクトサークル
インパクトのロジックモデルを設計し、地域社会へのインパクトを可視化したレポートを提供し、投資の成果を明確に示します。
今後は、今回得られた知見や成果を基に、新たな資金供給手法や共感投資プラットフォームの拡張、さらにインパクトの可視化と情報開示の向上を目指します。
4社はともに、社会的価値のある事業に資金をもたらし、地域と共に成長・解決を促進するサステナブルな資金循環モデルの構築を目指します。
この新たな取り組みにより、地域社会が期待する変化を実現するチャンスが広がります。今後の動向から目が離せません!