鳴門教育大学が導入する新しい教育システム
鳴門教育大学は、教育の進化を目指し、AIを活用した新しいスマートフォンアプリ「セルデザ」を発表しました。このアプリは、学生の学びを可視化し、効果的なフィードバックを提供することで、個々の学習状況をサポートします。2025年4月から本格的に運用が開始され、教育現場におけるデジタル・トランスフォーメーション(DX)を促進します。
教員養成DX推進機構の設立
鳴門教育大学は2022年4月に「教員養成DX推進機構」を設立し、デジタル技術を教育に取り入れるための取り組みを強化しています。この機構は、AIを駆使して学生の学びを可視化することに焦点を当て、特に新しい時代に求められる教師像の育成に力を入れています。
「セルデザ」とは
「セルデザ」は、一人ひとりの学生が自分自身の成績や気づきを記録・確認できるアプリです。学生は、授業や実習中の気づきをメモすることができ、AIが分析したフィードバックを受け取ることができます。これにより、学生はいつでも自分の学習状況を確認し、学びを省察することが可能になります。
学修の可視化とAIによるフィードバックの重要性
批判的思考や創造的な指導法を育むためには、学生自身が自分の成長を理解することがとても重要です。「セルデザ」では、定量データと定性データをもとにAIが分析してフィードバックを提供します。これにより、学生は自己の課題を認識し、自主的に学びを深めることができます。
学びの主体性を育む教育観
鳴門教育大学は、学生が主体的に学ぶ力を持った創造的な教師へと成長することを目指しています。教員養成において、すべての学生が同じ教師像を追求するのではなく、一人ひとりの特性を活かした指導が重要だと考えています。その実現のために、学生が自身の教師像を常に見つめ直し、自己の成長課題に取り組むことが求められます。
具体的な取り組みとしての「学びのセルフデザイン」
大学の指導体制も整備され、学生が「セルフデザイン型学修」を身に付けるための必修科目として「鳴教大生学びの第一歩:学びのセルフデザイン」が設けられています。大学教員との定期的な面談も設けており、学生の学びをファシリテートする役割を果たしています。
教師として生涯学び続けるために
急速に変化する社会情勢において、教師は教育環境の変化に柔軟に対応し、教職生涯を通じて学び続ける姿勢が求められています。鳴門教育大学の「セルデザ」を活用したこの試みは、未来の教師育成に新たな基盤を築き、主体的に学び続ける教師の育成につながるでしょう。これにより、次世代の教育現場において、學生が多様性ある教育に貢献できる力を身に付けることが期待されています。
連絡先情報
国立大学法人鳴門教育大学は、徳島県鳴門市に所在し、教育現場における革新的な取り組みを進めています。詳細な情報は、公式ウェブサイト(
https://www.naruto-u.ac.jp/)にて提供されています。
この新しいアプローチが、教育界に新たな風を吹き込むことを期待しています。