立体的に学ぶ心電図 – 3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)の開発
近年、医療教育の分野では、心臓とそのメカニズムをわかりやすく伝えるツールが求められています。そんな中、合同会社MFAが開発した「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」は、心電図の学習を大きくサポートする革新的なシミュレーターです。この製品は、心臓の立体的な構造を直感的に理解できるように設計されています。
開発の背景
このシミュレーターの開発は、国際医療看護福祉大学校からの依頼がきっかけでした。当社は、これまで築いてきたネットワークと技術を駆使して、教育用の医療シミュレーターを提供してきました。2023年8月に販売を開始した「CAトレーナー」に続き、さらに高度な教育ツールとして「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」に着手しました。2024年9月には、このシミュレーターが国際医療看護福祉大学校の教材として採用され、多くの医療関係の学生たちに利用されています。
心臓とそのしくみ
心臓は私たちの体の中で血液を循環させる重要な役割を担っています。心臓内の洞房結節という部分から発せられる電気信号によって心筋が収縮し、血液を全身に供給します。この心臓の状態を把握するためには、心電図が重要な役割を果たします。
心電図は、心臓から産出される電気信号を波として捉えるもので、通常は12誘導法を用いています。この手法では、心臓の異なる位置から得られる電気信号を記録しますが、心臓は立体的な臓器であるため、正確に情報を理解することが難しいところもあります。
3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)の特長
「3D心電図Ⅻ-(12)lead(誘導)」の最大の特徴は、心電図の学習を3次元的に支援する点です。シミュレーターの中央には立体的な心臓模型があり、その周囲には心電図の誘導方向が示されています。これにより、学生たちは心臓の構造と電気信号の流れを視覚的にはっきりと理解することが可能です。
主な仕様は以下の通りです。
- - モデル: MFA-E01
- - 用途: 学習観察用ミニチュア
- - 大きさ: φ70×W90×H155mm
- - 材質: ウレタンアクリレート樹脂製
- - 販売元: 合同会社MFA(東京都中央区)
シミュレーターは手のひらサイズでコンパクトですが、細部にまでこだわった立体的なデザインを採用。ドームケースに心臓の各部位と信号の流れを示すことで、直感的な理解を促進しています。また、より多くの学生が経済的に利用できるよう、シンプルな構造を取り入れて安価に提供されています。
今後の展開
MFAは今後も、医療に関心のある学生だけでなく、現役の医療従事者にも役立つような教育ツールや手術技術のシミュレーターを開発し医療・介護業界の発展に寄与していく予定です。これからの医療現場が求める具体的なニーズに応えつつ、学生の学びやすさを追求する取り組みを続けていきます。
お問い合わせ
本製品に関するお問い合わせは、株式会社朝日ラバー管理本部経営企画部まで。