豊橋市二川宿本陣資料館にて特別企画展開催
愛知県豊橋市に位置する二川宿本陣資料館が、来る2025年10月11日から「馬と人のものがたり」という特別企画展を実施します。この展示では、主に江戸時代の馬に関連する資料が紹介され、馬と人々との歴史的なつながり深掘りされます。
馬と日本人の歴史
馬は日本において古くから重要な役割を果たしてきました。古墳時代にはすでに大陸から輸入された馬が存在し、豊橋市内の馬越長火塚古墳群などからは多くの馬具が出土しています。このことから、地域の人々が6世紀末頃から馬との関わりを持っていたことが伺えます。
また、資料館内には、国重要文化財に指定されている「金銅馬頭観音御正体」などもあり、豊橋市は馬に関する文化財が豊富な地域です。さらに、近隣の吉田神社から出土した馬具や、大岩寺の絵馬など、地域全体で馬文化を体現しています。
企画展の見どころ
企画展では、馬具や古文書、さらには馬が登場する浮世絵などが展示されます。これらを通じて、江戸時代の庶民生活における馬の役割や歴史的な背景を感じ取ることができるでしょう。特に「伝馬」や「馬借」の存在は、当時の交通手段や経済活動における馬の重要性を物語っています。
イベント情報
この企画展は2025年11月16日まで続きます。また、10月25日(土)には記念講演会「街道の馬と祭」が開催されます。講師には馬の博物館から学芸員の長塚孝さんを迎え、午後2時から1時間半の予定です。聴講は無料ですが、入館料が必要です。定員は50名で、先着順にて電話申し込みを受け付けています。
さらに、10月11日と10月26日には、担当学芸員によるギャラリートークも行われ、こちらも無料で参加できます。
また、10月19日まで豊橋市美術博物館では「重要文化財馬越長火塚古墳出土品特別公開」が行われており、金銅装馬具などの貴重な展示品が見られます。お見逃しなく!
加えて、11月2日には「第32回二川宿本陣まつり」が開催され、大名行列が行われる予定です。江戸時代の歴史に触れるこれらの催しは、地域の文化理解を深める絶好の機会となるでしょう。
二川宿本陣資料館について
資料館は、豊橋市指定の史跡である二川宿本陣を保存し、江戸時代の交通の歴史をテーマに公開しています。1991年に開館以来、旅籠屋遺構や商家の復元などを進め、江戸時代の建物を一度に見学できる独自の場所となっています。
ぜひこの機会に、豊橋市二川宿本陣資料館を訪れ、馬と人の深い関わりに触れてみてはいかがでしょうか。