熱帯夜にエアコンは「つけっぱなし」が正解? 専門医が解説する睡眠時の熱中症対策
近年、猛暑日や熱帯夜が増加し、熱中症のリスクも高まっています。特に睡眠中の熱中症は、気づきにくく危険です。ダイキン工業株式会社が実施した調査では、熱帯夜の睡眠時や起床時に体の不調を感じたことがある人が約7割にのぼり、軽度な熱中症を発症していた可能性が示唆されました。
しかし、調査対象者の約3人に1人は、熱中症対策を積極的に行っていませんでした。その理由として、「危険を感じたことがない」「睡眠時の熱中症対策がわからない」などが挙げられました。
熱中症対策には、エアコンの適切な使用が重要です。本記事では、専門医のアドバイスや調査結果をもとに、快適な睡眠と熱中症予防のためのエアコンの使い方を紹介します。
熱中症対策は「睡眠の質」がカギ
帝京大学医学部附属病院高度救命救急センター長の三宅康史先生によると、熱中症予防には質の高い睡眠が重要です。熱帯夜で寝苦しいと、睡眠の質が低下し、翌日に疲労や熱中症のリスクを抱える可能性があります。快適な睡眠環境を作ることは、熱中症対策の第一歩といえるでしょう。
エアコンの使い方で熱中症リスクを軽減
調査では、熱帯夜の睡眠時にエアコンを使用している人の割合は約8割にのぼりました。エアコンの使い方としては、「つけっぱなし運転」と「切タイマー運転」がほぼ同数でした。
では、どちらが熱中症対策に効果的なのでしょうか?
三宅先生は、気温や湿度が高い日は、エアコンを朝まで「つけっぱなし」にする方が、快適な睡眠と熱中症予防に効果的だと話します。就寝中にエアコンが切れると、室温や湿度が上昇し、熱中症のリスクが高まる可能性があります。
室内の「湿度」にも気を配ろう
熱中症対策では、温度だけでなく湿度にも気を配ることが重要です。湿度が高いと汗が蒸発しにくくなり、体の中に熱がこもりやすくなります。エアコンで冷房だけでなく除湿も活用することで、より快適な空間を作ることができます。
専門医からのアドバイス
- - 熱帯夜の睡眠時や起床時に体の不調を感じたら、軽い熱中症の可能性も疑いましょう。
- - 寝る前に十分な水分補給を行いましょう。
- - 室温だけでなく湿度にも注意して、快適な睡眠環境を作りましょう。
まとめ
熱帯夜にエアコンは「つけっぱなし」がおすすめですが、室温だけでなく湿度にも注意し、快適な睡眠環境を作りましょう。睡眠の質を高めることで、翌日の熱中症リスクを軽減することができます。