mui Labと燈・アンド・カンパニーが電力アプリ分野で提携し普及を目指す

mui Labと燈・アンド・カンパニーが提携

近年、エネルギー業界は太陽光発電の普及や電気自動車、蓄電池の導入が進む中で変化の真っ只中にあります。こうした環境を受けて、電力会社には顧客との関係を深める「ライフ・パートナー」へと進化することが求められています。そこで、京都に本社を置くmui Lab株式会社と東京の燈・アンド・カンパニー株式会社が業務提携を結びました。

この提携の目的は、電力会社向けのスマートフォンアプリ「muiくらしアプリ for Energy」の普及です。両社はこのアプリを通して、顧客のエネルギー体験を向上させることを目指しています。例えば、太陽光発電を活用したエネルギーの可視化や、CO2削減の数値を分かりやすく表示する機能が含まれています。また、行動変容型のデマンドレスポンス（DR）機能も提供し、顧客が自分のエネルギー消費を意識しやすくする仕組みを整えています。

mui Labの強みとAkari & Co.のサポート

mui Labは、木の質感を活かしたIoTデバイスや、ユーザーインターフェースを用いて、さまざまなエネルギー関連企業にアプリ開発を支援しています。これまでに三菱地所や北海道ガスといった企業との連携を実現しており、顧客接点を向上させるためのノウハウを蓄積してきました。一方、Akari & Co.は、エネルギー分野でのコンサルティングや事業開発を手掛ける新興企業です。代表の北川竜太氏が持つ専門的な知識と経験を活かし、エネルギー業界におけるグリーントランスフォーメーションを推進しています。

両社の提携により、電力会社向けのアプリは「くらしにおける顧客との対話の起点」として再定義され、より良いユーザーエクスペリエンスが提供されることが期待されています。ユーザーに寄り添うことで、エネルギーの使用に対する意識を高め、顧客ロイヤルティを向上させる狙いです。

提携の具体的な施策

提携によって、以下の重要な施策が計画されています：

- 電力会社向けのスマートフォンアプリのUX設計及び開発
- 再エネの利用状況やCO2削減量を視覚的に表示
- 行動変化を促すデマンドレスポンス機能の実装
- カスタマー向けポイント付与機能の追加
- IoT機器との連携やエネルギーマネジメントAIの利用
- 新たなビジネス開発の支援

このように、双方の強みを活かした高付加価値なサービスの提供を目指しています。

今後の展望

この提携を機に、エネルギー業界において「UXドリブン」な顧客戦略を強化していく方針です。電力会社とは共同で、新規アプリの導入提案を行い、地域性や顧客ニーズに応じて最適なアプリ戦略をコラボレーションしながら進めます。また、家庭用のエネルギー削減を達成するため、IoT機器の導入やデジタルHEMSの機能拡張も計画しています。

この提携により、より多くの電力会社が新しい取り組みを始めるきっかけとなることを期待しています。顧客との持続可能な関係を築くために、両社は今後も努力を続けていく所存です。