白菊酒造、第11弾ファンド募集を発表
岡山・高梁市に位置する老舗酒蔵「白菊酒造」が、第11弾となる「岡山の地酒白菊酒造ファンド2025」の募集を開始しました。このファンドは、米不足や原材料の高騰が続く中で、安定的な酒米の確保と持続可能な酒造りの強化を目的としています。
白菊酒造の歴史とこだわり
白菊酒造は、明治19年に創業され、130年以上にわたって酒造りを続けてきた伝統ある酒蔵です。岡山県三大河川の一つ、高梁川の伏流水と温暖な気候に恵まれた高梁市成羽町で、岡山の米と水を使用し、香り高くキレのある日本酒を醸造しています。特に、岡山の伝統的な職人集団「備中杜氏」の技術を大切にしており、その技術力は高く評価されています。
独自の酒米と現代の課題
白菊酒造では、「雄町米」「山田錦」「造酒錦(みきにしき)」など厳選した高品質な酒米を使用しています。「造酒錦」は、白菊酒造のみが持つ独自の酒米で、日本の酒造りに欠かせない品種です。さらに、「アキヒカリ」や「アケボノ」などの食用米も酒造りに適しており、長年の歴史と実績が認められています。しかし、最近では気候変動や農家の高齢化などによる酒米の栽培が厳しい状況になっています。
そのため、今回のファンドで集められた資金は、酒米の仕入れに使われ、良質な酒米を安定的に確保するための活動に充てられます。日本酒の伝統を守るために、白菊酒造は挑戦を続けているのです。
集まったお金の使い道と意義
具体的には、今回のファンドでは720万円を目標にしています。一口の出資額は31,200円で、その資金は酒米仕入れのために使われます。この取り組みを通じて、白菊酒造は「食用米を使った酒造り」という理念を守りながら、地域の資源を生かした日本酒の製造を行っていくのです。
さらに、ファンド参加者には特典として、金賞受賞を記念した大吟醸の「槽しぼり別取り大吟醸金賞受賞記念酒」が1本贈呈されます。これにより、参加者は白菊酒造の伝統と技術の結晶を手に入れることができます。
結論と未来への展望
白菊酒造は、古き良き伝統を守りつつ、新たな価値を生み出すために努力を続けています。大阪の大地が育む酒米の魅力や、酒蔵が直面している現代の課題を知ることで、私たちも彼らの挑戦に参加できる貴重な機会となります。
今後も、日本酒を愛する人々と地域の未来を見据えた取り組みが続くことに期待が寄せられます。伝統と革新の象徴である白菊酒造の行動は、彼らの品質に絶対的な自信をもたらし、未来の日本酒文化を支える力となるでしょう。