プラウドシティ小竹向原が第4回ABINC賞で優秀賞を受賞
東京都板橋区に位置する「プラウドシティ小竹向原」が、第4回ABINC賞において優秀賞を受賞しました。この賞は、生物多様性への配慮を基盤とした建築や緑地の計画を評価するもので、特に環境への尽力が求められます。実施機関である向原第二住宅団地マンション建替組合と、参画企業でもある野村不動産株式会社と旭化成ホームズ株式会社が手を組むことで、再生型マンションプロジェクトが実現しました。
概要と施行内容
本物件は敷地面積約18,000㎡に500戸を超える大型マンションで、古い団地からの再開発という形で誕生しました。旧団地には約50年の歴史を持つ桜や欅、杉、ユリの木などの樹木が存在し、それらを残すことが非常に重要でした。これらの樹木は、地域の歴史的資産として大切にされ、新しい街づくりにおいても活用されています。
受賞の理由
ABINC賞の審査委員会からは、豊かな緑地の確保やバードバスを活用した水辺の工夫が評価され、地域住民との交流を促進する多彩なイベントの企画が地域活性化に寄与している点も大きな評価につながりました。特に、地域に根差した取り組みが光り、他の模範となる施設へと成長したことが高く評価され、「優秀賞」が贈られました。
生物多様性保全への取り組み
プラウドシティ小竹向原では、以下のような具体的な取り組みがなされています。
1.
緑地の確保と在来種の植栽: 敷地内には300㎡以上の連続する緑地が確保され、その中の半数以上が在来種の木々が植えられています。これにより、地域の生物多様性を保全する役割を果たしています。
2.
樹木の保存と再利用: 板橋区に指定された保存樹木を調査し、地域の重要な景観要素として残し、共用部の家具や装飾品にも再利用しています。
3.
動物の生息環境への配慮: 敷地内には、鳥や蝶を誘致するための植物が植えられ、栗石などを用いて小動物の隠れ家も用意されています。また、非舗装の通路を設けることで、昆虫などの移動を助ける工夫も施されています。
企業の取り組み
野村不動産株式会社および旭化成ホームズ株式会社は、自然環境との調和を図るための取り組みを進めています。野村不動産は「Link NATURE Action」を通じて、環境配慮型の植栽計画を推進。旭化成ホームズは「まちもり®」というブランドを展開し、生物多様性保全に資するさまざまなプロジェクトを行っています。これらの企業努力が、プラウドシティ小竹向原の受賞に寄与しました。
まとめ
プラウドシティ小竹向原の優秀賞受賞は、地域に密着した持続可能な開発を促進するモデルケースとしても評価されています。生物多様性に配慮した環境設計が、今後の都市開発においても新たな基準となることを願います。このようにして、地域の資源を最大限に活かしながら、持続可能な未来を築いていくことが望まれています。