リサイクルカーペット認定制度を支える新たな取り組み
日本リサイクルカーペット協会は、持続可能な開発目標(SDGs)の理念に沿った取り組みとして、2024年7月に開始したリサイクルカーペット認定制度の重要な一環として「グリーンチェック」を実施しました。このチェックは、環境にやさしい商品を選ぶための透明性を提供することを目的としています。
グリーンチェックの背景と意義
最近では、環境配慮をアピールする一方で実際にはそうでない「グリーンウォッシュ」が問題視されています。こうした環境配慮の嘘の表現から消費者を守るために、協会は利害関係のない専門家による「グリーンチェック委員会」を設置しました。これにより、適正な環境対応商品を顧客が安心して選べる環境を整えています。
2025年3月上旬に行われた第一回グリーンチェックでは、リサイクルカーペット認定を受けた商品の生産量や再生原料(PCR材)の使用量といったデータをもとに製品の適格性を評価しました。評価を受けた商品は、今後も「リサイクルカーペット認定」を維持することができます。
チェックの詳細
今回のグリーンチェックは、外部の専門家三名と内部事務局から一名の合計四名で構成された委員会によって行われました。外部委員の中には、東京大学の特別教授や公認会計士、法律事務所の弁護士など、さまざまな分野からの有識者が参加しています。
特に、各社が提供するデータを精査し、グリーンウォッシュ商品が含まれていないかを厳密に確認しました。この取り組みにより、メーカーがどのようにリサイクル素材を活用しているのか、環境への誠実な取り組みが実感できる結果となりました。これによって、協会の目的であるリサイクルカーペットの普及促進に向けた一歩を踏み出すことができたのです。
今後の取り組み
次回のグリーンチェックは2025年1月から12月までに認定された商品を評価するため、2026年3月に開催される予定です。事務局長の玉城氏はこの取り組みの継続が、リサイクルカーペットの普及と循環拡大に貢献すると述べています。また、この制度は業界全体の信頼性を高めるための重要なステップでもあります。
日本リサイクルカーペット協会の活動について
日本リサイクルカーペット協会は、カーペットリサイクルを促進するために設立されました。約20年前からタイルカーペットのリサイクルを行い、今までに約6000万㎡の循環利用を達成しています。この協会により、日本のタイルカーペット市場の約20%に相当する年間500万㎡がリサイクルされているのです。
多くの関係者が協力し、この取り組みが実現されています。利用者や回収者、再生者、製造者が一堂に会することで、業界の枠を超えた効果的な取り組みとなっています。これからも日本リサイクルカーペット協会は、SDGsの達成に向けた貢献を続けます。
これからのグリーンチェックの結果やリサイクルカーペットの普及状況に注目していきましょう。