Fusicとインフォステラの業務提携
日本の宇宙産業が新たな一歩を踏み出しました。株式会社Fusicと株式会社インフォステラが業務提携に関する覚書を締結し、地上システムのクラウド化を進めていくことを発表しました。この提携は、国際競争力の強化を目指したものです。
提携の背景
近年、世界中で小型衛星コンステレーションの需要が急増しています。これに伴い、地上局や衛星管制システムなど、いわゆる地上システムの領域においてもクラウド技術の導入が不可欠とされています。特に日本の宇宙産業は衛星コンステレーションの運用高度化や国際市場での競争力強化を求められており、クラウドベースの地上システム整備が重要な課題となっています。
業務提携の目的
インフォステラは自社の「StellarStation」を利用し、国内外での衛星運用に関する強力なネットワークを構築しています。それに対しFusicは、クラウド・AI・IoT領域で豊富な経験を持ち、政府や企業とのプロジェクトも多数手がけています。両社はこの経験を活かし、最先端のクラウド技術を用いた地上システムの構築とソリューション提供を目指します。
提携の主要内容
この業務提携により、以下の3つの主要な活動が行われます。
1.
クラウドベース地上システム提供体制の構築
地上局や衛星管制システムなどを包括するサービスを一貫して提供できる体制を整備します。
2.
APACリージョンでの市場認知の獲得
両社の技術と顧客ネットワークを組み合わせることで、地上サービス領域でのトータルソリューションプロバイダーとしての認知を広げます。
3.
新規サービスの開発検討
小型衛星向けの軽量クラウドベースシステムの共同開発を行います。
代表者のコメント
Fusicの代表取締役社長、納富貞嘉氏はこの提携を非常に高く評価しています。「宇宙産業が大きな転換点に到達する中で、地上システムの仕組みを再構築することは非常に重要です。この協業を通じて、互いの得意分野を活かし、新しい地上システムソリューションを共に創出したいと考えています」と語りました。
一方、インフォステラの代表取締役、倉原直美氏も「クラウドとソフトウェアをベースにした新しい衛星運用の形を作り出すための契機が、Fusicとの協業によってもたらされることを期待しています」とコメントしています。
Fusicとインフォステラのプロフィール
Fusicについて
Fusicは、多様な技術を組み合わせることでお客様の課題を解決するシステム開発を手がけています。最近では宇宙ビジネスにも注力しており、クラウド基盤構築や衛星データ解析を行っています。
インフォステラについて
インフォステラは、GSaaSを提供するプロバイダーであり、クラウド型地上局ネットワーク「StellarStation」を通じて衛星運用の支援を行っています。これにより、企業が新しいビジネスモデルを構築するサポートをしています。
まとめ
両社の提携によって、日本の宇宙産業は新しい時代に突入しようとしています。クラウド化が進むことで、衛星運用の効率性や国際競争力が向上することが期待されており、その成果がどのように実を結ぶのか、今後の動向に注目です。