電源不要で運用が可能なオフグリッド型ドローンポートの公開デモ

斬新なドローンポートが登場！

合同会社SORABOTと株式会社アイ・ロボティクスが共同開発した、電源インフラが不要な「オフグリッド型ドローンポート」が茨城県稲敷郡河内町の「ドローンフィールドKAWACHI」に常設公開されました。このドローンポートは、太陽光発電と蓄電池を活用しており、電源のない地域でもドローンの運用が可能です。

オフグリッド型ドローンポートの仕組み

オフグリッド型ドローンポートは、商用電力網に依存せず、現地で電力を自給自足する仕組みを持っています。これにより、山岳地、離島、災害現場などでのドローン運用において、電源の確保が困難な状況でも自動離着陸や充電が可能です。この技術は、特に危険な地域での遠隔監視や災害対応において非常に有用です。

必要性の高まる背景

近年では、山岳や離島、災害現場など、電力インフラが整備されていない地域でのドローンの利用が急増しています。災害時の被害調査や、熊の出没対策を含む広域モニタリング、山林での土砂災害の予兆監視など、様々な用途での利用が期待されています。しかし、実際には商用電源がないため、「電源がないと設置できない」といった課題が多く存在します。このオフグリッド型ドローンポートは、こうした課題を解決する重要な技術として注目されています。

開発の経緯゙

SORABOTとアイ・ロボティクスは、これまで多くのドローンポート関連プロジェクトに取り組んできました。特に、SORABOTはドローンを活用した遠隔監視や災害調査の実証を重ねており、その技術力を蓄積してきました。アイ・ロボティクスは、複雑なドローン運用自動化プロジェクトの実績が豊富で「ドローンフィールドKAWACHI」を拠点に、国内外のドローンポートとの連携に力を入れています。こうした背景から、電源に依存しないドローンポートの常設が実現しました。

常設デモ環境の目的

この環境では、以下のような目的でオフグリッド型ドローンポートが活用されます。

1. 太陽光と蓄電池による実証
2. 山岳や離島を模した環境での監視ワークフロー検証
3. ドローンの自動離着陸と充電デモの実施
4. 企業や自治体との共同研究や実証を受け入れ

常設デモにより、自治体や事業者は実際の運用イメージを確認しやすくなり、現場導入の具体的な検討がすすめられます。

SORABOTのオフグリッドへの取り組み

このドローンポートは電源工事が不要で、設置準備も迅速です。停電中の災害現場でも活用でき、太陽光とバッテリーのみで自立運用できます。また、自動オンオフ制御によって省エネ運用も実現しています。この技術は、電源が確保しにくい地域でのさまざまな監視業務に役立ちます。

今後の展望

今後、SORABOTとアイ・ロボティクスは、山岳や離島、さらには防災領域での共同実証を拡大し、AI自動解析との連携にも挑戦していく計画です。また、自治体や企業と連携して、新たな社会実装プロジェクトを進めていく方針です。これにより、より安全で効率的なドローン運用の実現が期待されています。

展示デモのお知らせ

12月4日（水）・5日（木）には、ドローンフィールドKAWACHIでDJI DOCK 3対応のオフグリッド型ドローンポートのデモイベントを開催します。興味のある自治体や事業者の方々は、ぜひお問い合わせください。

施設と会社紹介

「ドローンフィールドKAWACHI」は、茨城県河内町にある廃校を再生した教育と実証のための施設です。ここでは、長距離飛行試験や実験を通じて、ドローンの開発と社会実証が可能です。

SORABOTは、ドローンの販売や運用を支援するパートナーとして、鉄道やエネルギー、防災の分野でも活躍しています。アイ・ロボティクスは、社会インフラのマネジメントを通じて持続可能な社会づくりに貢献しています。両社は密接に連携し、ドローン社会の実現に向けて努力していきます。