無償版炭素会計ツール「パーセフォニ・プロ」が新機能を追加
2024年10月、炭素会計の業界リーダーであるパーセフォニは、その無償版気候管理および炭素会計プラットフォーム「パーセフォニ・プロ」に、スコープ3算定機能を新たに追加しました。この機能により、グローバルな企業がサプライチェーン全体での温室効果ガス(GHG)を専門知識がなくても、手軽に算定できるようになります。特にスコープ3は、多くの企業にとって重要な排出源であり、正確なデータの収集と開示が求められています。
スコープ3算定機能とその利点
大企業向けのメリット
大企業にとってスコープ3のデータを収集することは、特に取引先からのデータ取得が難しいという課題があります。しかし、パーセフォニ・プロの導入により、サプライチェーン全体の排出量を迅速かつ正確に把握できるようになります。これにより、自社の気候変動に関する情報開示が質的に向上し、誤った経営判断を回避するための基盤が築かれます。
中小企業が享受するメリット
さらに、中小企業にとってもこの新機能は大きな利点です。これまでGHG排出量の算定がリソースやコストの制約から困難だった企業にとって、パーセフォニ・プロは簡単に自社の排出量データを算定し、取引先やステークホルダーに報告する機会を提供します。持続可能な企業としての評価を高め、大企業との取引が増えることが期待されています。
社会へのインパクト
スコープ3の算定機能の導入は、企業だけでなく社会全体にとっても意義があるものです。スコープ3は多くの企業の全排出量に大きく寄与するため、この機能を利用することで、より具体的かつ効果的な気候変動対策が促進されます。最近では、欧米やAPAC地域において新たなGHG排出量の開示規制が導入されつつあり、パーセフォニはこの変化に対応するために用意された技術基盤を提供しています。
実際の導入事例
人材派遣業界での成功事例
ある海外の中堅人材派遣会社では、取引先からの突然のCDPへのデータ開示要求に直面しました。GHG排出量を算定する能力がなかった同社は、パーセフォニ・プロの無償版を採用し、わずか1週間でスコープ1、2、3の排出量を算定することに成功しました。この対応により、取引先との関係を保ちながら事業の持続可能性を確保しました。
スポーツ業界の挑戦
米国のプロアイスホッケーチーム「ピッツバーグ・ペンギンズ」も、パーセフォニ・プロを導入して温室効果ガスの排出量測定を始めました。当初は専門知識が不足していましたが、無償版を用いることで短期間でスコープ1、2の排出量を算定し、ゼロエミッションを目指す基盤を築きました。
パーセフォニの未来の展望
パーセフォニのCEO、ケンタロウ・カワモリ氏は、「企業が持続可能性を向上させるための手助けをするため、無償版の機能強化を図っている」と述べています。今後は、規制報告機能やAIを利用した高度な算定機能を追加し、さらに使いやすいツールを目指していくとのことです。
お問い合わせ
パーセフォニ・プロに関する詳細情報や申込みについては、公式ウェブサイトをご覧ください。