環境に配慮したリゾート運営の新たな動き
近年、環境への配慮がますます重要視される中、東急リゾーツ&ステイ株式会社は、運営するリゾート施設において廃食油の回収活動を推進しています。2023年5月から始まったこの取り組みでは、7カ月間で約21トンの廃食油を集め、その大部分を持続可能な航空燃料(SAF)の製造に活用する計画があります。
廃食油の回収数は44施設へ拡大
このプロジェクトは、東京都渋谷区に本社を置く東急リゾーツ&ステイ社が展開する44のリゾート施設で行われており、回収対象はホテル、ゴルフ場、スキー場など多岐にわたります。回収された廃食油は、吉川油脂によって約40%が家畜の飼料、約20%が工業用原料として再利用され、残りはSAFの製造に向けられます。この持続可能な航空燃料は、主に廃食油やバイオマスから製造され、従来の航空燃料に比べ、温室効果ガスを大幅に削減できると期待されています。
美味しさと環境保護を両立
具体的には、24のホテルから10.5トン、15のゴルフ場から5.5トン、4つのスキー場から4.8トンの廃食油が収集されています。このような回収活動の中で、廃食油は単なる廃棄物ではなく、貴重な資源として再利用されているのです。冬季に全46施設が営業を開始すると、より多くの廃食油が集まり、新たに完成予定の国内SAF製造プラントへと送られます。このプラントは2027年に稼働予定で、未来の航空燃料需要に応える役割を果たすことが期待されています。
環境への取り組みと地域貢献
さらに、東急リゾーツ&ステイでは、環境保護に関する他の取り組みも実施しています。全87施設において、アメニティ製品をバイオマス素材に切り替えることで、プラスチック廃棄量の削減にも取り組んでいます。また、東急リゾートタウン蓼科では「もりぐらし®」というブランドを立ち上げ、間伐材をウッドチップとして再利用し、バイオマスボイラーでエネルギーとして活用するプロジェクトも進行中です。
体感型サステナブルリゾートの提供
同社は「体感型サステナブルリゾート」を提唱し、来訪者に地域と自然との共生の重要性を体感してもらうことで、環境意識の向上を促しています。スローガン「リゾートの力で、地域に幸せな『めぐり』を」が示す通り、リゾート地での活動を通じて、地域の未来創造および生物多様性の保全に寄与する取り組みを行っています。
まとめ
コロナ禍の影響で変化した社会において、東急リゾーツ&ステイは持続可能な未来を見据えた取り組みを続けています。リゾート業界も環境への配慮が求められる時代に突入しており、今後のスキームがどう展開されていくのか注目が集まります。詳細な情報は、公式ウェブサイト「ENJOY!GREEN GUIDE」で確認できます。
【公式サイト】
https://www.tokyu-green-resort.com/