極薄センサー「Dragonfly」で新たなセンシングの可能性
株式会社東陽テクニカが、フランスのWormsensing SASと国内独占代理店契約を結び、2024年7月1日に圧電型動ひずみセンサー「Dragonfly」の販売を開始します。このセンサーは、厚さわずか0.2ミリの極薄設計でありながら、微小なひずみを高精度で測定可能です。曲面への取り付けも可能なので、従来は難しかった狭小空間や湾曲面でのセンシングが実現します。
センサーの特長とは?
「Dragonfly」は、Worms社独自の特許技術により製造されており、その性能は従来のひずみゲージ型センサーに比べて1000倍の感度を誇ります。この超高感度によって、微細なひずみを捉えるだけでなく、大きな変形も測定できます。測定範囲は±3,000µεと広範囲に対応し、使用環境は-40℃から140℃まで対応できる耐久性も兼ね備えています。また、応答周波数範囲は0.02Hzから100kHzと広く、周波数解析にも適しています。
用途は多岐にわたる
このセンサーは、自動車の挙動測定や半導体製造装置の状態監視、さらには家電製品や生産設備まで、幅広い分野での応用が期待されています。特に圧電型動ひずみセンサーの特性を活かしながら、例えば自動車の振動解析や半導体製造ラインでのプロセス制御において、その高精度な測定が非常に重要な役割を果たします。
動ひずみ計測の歴史と課題
動ひずみの計測は、工学研究や産業応用、さらには安全評価に至るまで多岐に渡った分野で用いられてきましたが、従来の技術では薄さや感度、耐久性のバランスが課題でした。ひずみゲージ型センサーは価格が安いものの感度が低く、圧電素子型は高感度だが高価で扱いが難しいのが実情でした。これに対し、「Dragonfly」は新たな解決策として、両者の弱点を克服し、動ひずみ計測を手軽に行える手段としての地位を確立しました。
購入とセミナー情報
「Dragonfly」の購入は、価格が5万円から開始されます。興味を持たれる方には、製品をより詳しく理解していただくために、「極薄・高感度動ひずみセンサDragonflyリリースセミナー」が8月28日に開催されます。このウェビナーでは、Dragonflyの適用事例や性能について詳しく説明します。参加を希望される方は、以下のリンクからご確認ください。
まとめ
東陽テクニカの「Dragonfly」は、圧電型動ひずみセンサーの新たな幕開けを告げる製品です。その薄さと高感度により、様々な分野での利用が期待される本センサーは、今後の技術革新における重要な要素となることでしょう。最新のセンシング技術が生み出す未来に、ますます注目が集まります。