鹿児島高専での新たなサイバー防犯ボランティアの取り組み
鹿児島工業高等専門学校(鹿児島高専)は、令和6年8月22日、サイバー防犯ボランティアとして2名の学生に委嘱状を交付しました。この活動は、全国の高専が連携するK-SECサイバーセキュリティ人材育成に基づいて実施されています。
インターネット環境が広がる中、小中学生がデジタルデバイスを利用する機会は増えていますが、それに伴いサイバー犯罪のリスクも高まっています。鹿児島高専の学生たちは、サイバーセキュリティに関する専門知識を活かし、地域の小中学校で情報リテラシー教育を行うことになります。この授業では、情報のリスクについての理解を深め、安全なインターネット利用方法を講義することが中心です。
K-SECの目的
K-SECプロジェクトは、専門的な知識を持つ技術者を育成し、サイバーセキュリティ技術を身につけさせることを目的としています。これにより、機械工学や電気電子工学などの工学分野において「何を守るべきか」を考えられる価値ある技術者を育てることを目指しています。
学生のボランティア活動
電子制御工学科に在籍する学生たちが委嘱を受け、その活動を通じて地域貢献を果たしていくことに期待が寄せられています。具体的には、地域の小中学校を訪れ、サイバーセキュリティの啓発活動やインターネットリテラシーについての出前授業を行う予定です。
鹿児島県警のサイバー犯罪対策課からは、「サイバー犯罪が高度化し、若い世代の技術力と視点が求められている」との訴えがありました。このような取り組みを通じて、同世代や年少の子どもたちに対する啓発において、学生ボランティアの役割は極めて重要です。
学校長のコメント
上田悦子校長は、このボランティア活動を通じて学生のサイバーセキュリティに対する意識向上を期待すると同時に、高専で学んだ技術が実社会で活用される貴重な機会となると述べました。さらに、学生たちの新たな成長に繋がると期待されています。
今後の計画
今後、鹿児島高専の学生たちは県内の小中学校を訪問し、リテラシー教育を行うための準備を進めています。離島を含めた地域への訪問も計画されており、幅広い地域での啓発活動が期待されています。
この取り組みは、地域社会との共生を目指す鹿児島高専の基本方針に則り、地域社会や産業界との連携を通じて社会貢献を果たすことを狙っています。